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腫瘍微小環境と腫瘍細胞の進化

「はたらく細胞」という漫画がある。これは体内の免疫系の働きを分かりやすく説明したマンガで、人間の体内を戦場に見立て、免疫細胞と病原菌や腫瘍細胞との戦いが繰り広げられている。

今回取り上げる論文は、アミノ酸がこの戦場でどのような役割を果たすかについて論じた総説論文。

腫瘍治療におけるアミノ酸代謝再プログラミングの役割に関する研究の進歩: 総説
Progress in research on the role of amino acid metabolic reprogramming in tumour therapy: A review

この論文の要旨は以下の通り

・腫瘍細胞の周りには免疫細胞が取り囲んでいる腫瘍微小環境がある(下図)。
・ある種のアミノ酸は免疫細胞が腫瘍細胞を攻撃することを助ける
・同時に腫瘍細胞が増殖することも助ける
・アミノ酸の生成を制御して腫瘍細胞の増殖を抑える免疫療法がある。
・しかし腫瘍細胞は少ないアミノ酸を活用できるように適応的に変化することがある
・このプロセスを通じて腫瘍細胞は免疫療法に対する抵抗性を高めることがある

Q: 腫瘍微小環境が気になる。

明日読む論文:
がん細胞と免疫細胞間のクロストーク:腫瘍微小環境におけるSTAT3の役割
Crosstalk between cancer and immune cells: role of STAT3 in the tumour microenvironment

腫瘍微小環境|Roche Diagnostics K.K.


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