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原理主義と教条主義、その違いと不安感への関連性

人間、時に極端な立場を取ることがありますが、いつでもどんなときでもそのようなスタンスを取るものに原理主義というものがあります。宗教原理主義だったり、政治的原理主義だったり、その種類はいろいろですが、一つの主義に固着して、それを基本として考えたり活動したりする態度になります。今回取り上げる論文は、宗教的原理主義が不安感とどのような関係にあるかを調べたものになります。

原理主義的な考え方は状態や特性の不安を予測しますか? 独断主義の共変量の役割
Does a fundamentalist mindset predict a state or trait anxiety? The covariate role of dogmatism

この研究ではイタリア人カトリック教徒388名を対象に、宗教的原理主義傾向、教条主義傾向、不安傾向(特性不安と状態不安)について調べています。

ちなみに教条主義傾向というのは自分の知識や経験が絶対だと感じる傾向になり、特性不安は生まれ持った不安傾向、状態不安はその場で感じる不安感の程度になります。

結果としては宗教的原理主義は特性不安とも状態不安とも有意な関連を示さないこと、むしろ教条主義が不安感との関連が強かったことが示されています。

Q: 教条主義と原理主義はどのような関係にあるのか?

独断的な信念としての原理主義、道徳的厳格主義、文化を超えた強い集団性: 次元性、根底にある要素、および関連する宗教間…
Fundamentalism as dogmatic belief, moral rigorism, and strong groupness across cultures: Dimensionality, underlying components, and related interreligious …


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