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なぜそれを買っちゃうのか?地位財購入の3つのタイプ

自分の心はよくわからない。

例えば買い物のことである。私自身は時に大枚をはたいてスーツやシャツを買うことがあるが、自分自身で思っているのは「いいもののほうが長持ちするから」である。しかし、これは本当に私の本音なのだろうか。

経済学で地位財と呼ばれるものがある。これは自分の社会的地位を示すような財で、服飾、不動産、車などがこれにあたる。

私達が地位財を買う理由としては、3つのパターンがあるとも言われている。一つはヴェブレン効果と呼ばれるもので、他者に誇示するために高いものを買うケースである。

もう一つはスノッブ効果と呼ばれるもので、希少性や高品質を理由に他者と差別化を図るため買うもの、

さらにもう一つはバンドワゴン効果と呼ばれるもので、ある社会的グループに所属することを示す目的で買うケースである。

ヴェブレン効果とスノッブ効果の何が違うかといえば、スノッブ効果の基準がどれだけ希少性があるかどうかという点になる。いくら効果であっても、猫も杓子も持っているようなものには手を出さない。

それに対してヴェブレン効果の基準はどれだけ高いかどうかという点に絞られる。そういう意味ではヴェブレン効果のほうが一本筋が通っていて潔い。ギャルマインドってこんな感じなんだろうか。

このように高いものに手を出す動機はそれぞれだが、これらの動機は聞き出すことが難しく、場合によっては本人自らも自覚していないこともあるという。

私の購入動機はスノッブ効果のような気もするが、正直これは認めたくない。認めたくはないが、私の心を動かすとしたら、おそらくスノビズムに語りかけるのがよいのだろう。

欲望のテコがかかる勘所は人それぞれである。なんとか上品に生き抜いて行きたい。

【参考文献】
Mason, R. (1992). Modelling the demand for status goods. ACR Special Volumes.

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