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人生初の交番訪問

近所のスーパーで買い物からのいつもの帰り道、
少しなだらかな坂を電動自転車ではない自転車、
まぁいわゆる普通の自転車をこいでいた。
坂の少し先には何やら茶色で四角のものが落ちているのが見える。
近くまで来ると、それは長年使ってそうな小銭入れのようだ。

小銭入れだ〜と思いながら、拾わずにそのまま家に帰ろうとしたけれど、
なんだか気になって一旦通り過ぎた道をまた引き返して拾うことにした。
大金が入ってるかもと思わせる財布ではないのは外見で十分わかるが、もしも・・・と邪な気持ちは0%もないとは言い切れない・・・。

そのまま近所の交番に向かった。

初めての交番。

ドアを開けるとドアについている鈴のような物が鳴った。

机を挟んでこちら側(訪問者側)とあちら側(警察官側)を隔てていて、
その机の上にはアクリル板でさらに隔たれている。
そのアクリル板はコロナの時に立てられたのか、警察官を守るためのアクリル版なのかはわからない。

奥から3人もの警察官が出てきた。
「お財布を拾いました。」というと、書類を作るので少しお時間をください。とのこと。
身分証明書があれば出してください。と言われ、免許証を提示した。
警察官の1人は私の住所などを記入し、もう1人はどこで拾ったのかを地図上での確認を求めた。そして、もう1人は全体を見ている感じだった。
そして、一緒に中身を確認。
古びた小銭入れの中身は387円だった。

落とし主が出てこなかった場合、この財布の中身の権利は私にあるが放棄することもできます。と言われた。
387円。
「あー、いいです。必要ないです。」と即答はしたものの、
中身の金額がいくらだったら、わたしは断らなかっただろう?と考えてしまった。
この権利をこちらに委ねるなんてなんとも酷だなと思う。
がめついと思われてもいいか、思われたくないかの攻防がきっと誰にでもあるのではないだろうか?

最後に落とし主が現れたら、私の連絡先や名前を言ってもいいかの確認もあった。それも伝えなくていいです。と答えた。

これで交番の手続きは終わりだ。

あっさりと終わったが、こんな落とし物ごときに3人も警察官が奥から出てくるなんて暇なのか?たまたまか?

初めての交番はよくドラマで気さくなお巡りさんが出てくるのとは全然違って、事務的で殺風景で、狭くて、また行きたいとは決して思わない場所だった。(当たり前か・・・)


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