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「子供の目になる~小石川植物園~」2020/09/21

今日は敬老の日でお休み。
奥の細道を読んでいると、無性に外に出かけたくなった。

そこかしこから聞こえた蝉しぐれは収まり、風も冷たくなった。
生き物が躍動して緑が青々とした暑い夏から、涼しく落ち着いた秋に変わる。生き物の声が突然少なくなったので、ちょっとさみしくなる。

秋になって自然はどうなっているか見たくなり、小石川動物園まで歩いた。

券売機でチケットを買い、係員のおかあさんにチケットを見せる。
パンフレットをもらうのと同時に、おかあさんから
「彼岸花がきれいですよ」
と明るい声で教えてもらう。心が通じる声、とても嬉しい。

彼岸花は入ってすぐ左に行くと一面に美しく咲いていた。

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赤々としてちょっと背の高い彼岸花。
秋になったなぁと思いを深くなる。

そして日本庭園に向かって歩いていくと、幼稚園くらいの
子供たちが5人ほど、おじいさんお母さん、お父さんと歩いていた。

おじいさんが池にパンを投げる。
コイやカメが我先にと集まって、食べようと顔をのぞかせる。
それを見て子供たちが夢中で喜んでいた。

その子たちを追い越して椅子でゆったりと庭園を見ていると、
子供たちはカマキリを見つけて大喜び。
手でつかもうとするが、カマキリが暴れる。
とても驚いて、きゃっきゃと遊んでいた。

そういえば大きくなって虫を見る機会が減ったと感じる。
東京に来たからというのもあるが、東京の子供たちと比べるときっと少ない。この時間もみんな昆虫や魚を見つけて喜んでいたことだし。

なんでだろうと空を見ながら考えていると、ひとつわかったことがある。
自分は子供たちと比べて、純粋に「背が高い」からだ。

子供たちは視界の先がすぐ地面になる。
だから何か動いているものを見つけると機敏に反応できる。
そしてその広がる小世界を驚き、好奇の目で触ろうとする。
そこから自分の世界が広がっていくのだろう。

と思ったとき、自分も久しぶりに子供目線になろうとした。
腰を曲げて森の中に入る。
いたいた!蝶やかまきり、蜂もいる。
植物の体も、よく見える!

確かにこう見ると色んな生き物や形があるなぁと感心した。

遠くの風景や大きな空を見て雄大な心になることも楽しいけど、
小さな生き物の世界は動きがあってとても楽しい。

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子供たちに世界の楽しみ方を教えてもらった。
そんなひと時だった。

ここ、年間パスポート買って定期的にこようかな。

うれし度:★★★★☆
からだ度:★★★☆☆

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