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「邦画を見る意味」

映画は大人一枚2000円である。(TOHOシネマズの価格)それを考えると、邦画を見る人は馬鹿だと、誰かが言っていた。(※誰かは不明。ひろゆきさんかと思って軽く検索してみたが、切り抜き等々でヒットしなかったので違うんだろう)

有名タイトルの洋画は監督が決まっても製作陣とソリが合わなければ降板することもあり、脚本もピクサーでは分業であり、複数人で行っておりストーリーの会議には敢えて、株主であるジョブズすら参加させなかったと言う程のこだわりである。

に対し、邦画は大手タレント事務所やテレビ局製作で行われ、自社のタレントがハマる原作漫画や小説を持って来たり、自局のコンテンツが儲かるために、どの役者を使えば集客見込みがあるのか?を考えてから脚本・監督を決めるため、面白いが先行しておらず、集客に予算をかけ宣伝にお金をかける事で、洋画より映像がチープになったりする。

そして、洋画は教養が本篇内にイースターエッグとして散りばめられている。例えばピクサーが作った「トイストーリー」も、子供がお気に入りのおもちゃを西部劇モチーフの保安官からスペースレンジャーのおもちゃに鞍替えしたと言うテーマがあり、これはアメリカ映画のメインストリームが西部劇からSFに移った事のメタファーである。と一見子供向けのおもちゃをテーマにした映画にしては高い教養のイースターエッグを散りばめている。等製作陣の気概やこだわりが見えてくる。ここで邦画に携わるクリエイターやスタッフを批判しているので無く、あくまでも大元の製作への批判であり、10本に1つは見る価値のある邦画もある。内田英治監督、是枝裕和監督の作品は素人目で見ても、洋画と引けを取れない作品だと思う。

日本の映画文化発展の兆し

最近、映画ユーザーの批評が秀でてきた様に思う。ユーチューブなんかでも、言語化しつつ。ストーリー性やテーマを結構鋭い切り口で語る人が面白い。業界人でも無いので忖度もしない。
そして成功体験として前評判が最悪だった「スラムダンク」の大ヒットと高評価、更に知名度の低い俳優を起用した「カメラを止めるな」の大ヒット

更に映画の真骨頂とは、自国の文化を踏襲した作品が好まれる。と言う側面がある。

まずマーケティングとして、「スラムダンク」は前売り発売後の声優の発表で、ファンが期待した配役でなかった為反感を買った。にもかかわらず、面白かったからヒットした。「カメラを止めるな」も異例の無名キャストと、映画の2時間強制集中しばりのもと。前半はフリ・後半は明かしの構成で2時間をみっちり使い切るシステムで話題を作った。

あと、自国の文化に関しては「シン・ゴジラ」「君の名は」なんかで、震災をテーマにした作品はあるが、もっと陰湿で闇の深いテーマが日本にはある気がする。その作品多分何かしらの禁忌に触れる事になると思うが、日本人がスクリーンメディアからのプロパガンダから目を覚まさせる様な作品が、スクリーンで出てくる事あるんじゃないかと昨今の世相やマスコミの関係性、ユーザーのアップデート感から感じる事がある。

ここ数年で日本の「JOKER」の様な作品を見れる事を期待している。


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