見出し画像

クセになると厄介!俳優の大きな敵”結膜下出血”とは?(※症状写真あり)

これで何度目だろう?

痛くも痒くもないので本人は全く気付かない。
起きて鏡を見て気付くこともあるし、居酒屋で飲んでる時、一緒に飲んでる友達から「目、なんか赤いよ?」と言われてやっと気付くこともある。
強いて言えばちょっと目がゴロゴロするかな?くらい。


初めて出血したのは5年ほど前。
初めての症状に驚き急いで近所の眼科へ。
眼科でよくやる気球の絵を見る検査と、空気をプシュッと飛ばす検査(未だにビクッとしてしまうので苦手)、細い紙を下瞼に挟み涙を出して調べる検査(1分挟むんだけど痛い)を済ませ、先生が顕微鏡のようなもので目を覗く。

「結膜下出血だね」と先生。

結膜下出血???


◆結膜下出血とは
結膜とは、白目の表面を覆っている粘膜のことをいい、大小の血管が多数存在しています。       
結膜下出血とは、結膜下の小さな血管が破れて出血したもので、白目部分が真っ赤になります。
程度は様々で、小さな点状のものから斑状、時には眼球結膜全体をおおう広範なものもあります。
また、血腫を作ることもあります。
結膜下の出血では、眼球内部に出血が入ることはなく視力低下の心配はありません。
(出血と充血のちがい:出血は血管が破れて血液が出たもので血管の走行は見えませんが、充血は細い血管が拡張した状態をいいます。)

【症状】
一般的に通常の出血では痛みやかゆみ眼脂などはなく、ほとんど無症状ですが、ときに異物感や発症時の一瞬の眼痛を訴える方がいます。視力低下や視野狭窄はありません。


つまり病気でもなんでもなく、
ただ血管が切れて出血が目に広がっただけ。

なんだ、とホッと胸を撫で下ろし帰宅したが、これが意外と治るまでに時間がかかる。
最初の症状の時は完全に消えるのに1ヶ月近くかかっただろうか。


それからというもの、3ヶ月に1回くらい、大小その時によって様々な大きさの赤みが目にこびり付き、
右目左目も関係なく、中側外側も関係なく突然現れるように。

職業柄、本当に困る。
ただでさえカメラの性能も上がり、ちょっとした充血でも指摘され目薬を指してきたのに、こんなにハッキリと血の塊が白目に広がっていたら話にならない。

幸いこれまで表に出る仕事には大きいものは被らず、あっても小さく赤みが出てしまい、あまり顔にカメラが寄らなければ何とかなるくらいで治ってきた。
一度最善を尽くしたことを証明するために、分かりきった症状を証明するために眼科へ診断書を取りに行き仕事先に提出したことがある。


とにかく頻繁に起きるので病院に相談したところ、
もしかしたら血液に問題があるかもしれないから血液検査をしようということになり血液を採ったが、特に異常は見当たらなかった。

原因は人それぞれだし、なるタイミングもそれぞれで、例えば急に力んだ時に血管が切れてしまう人もいるし、お酒を飲んだ時になんとなく切れてしまう人もいる。
これといった原因が分からない。これほどもどかしくやるせないことがあるだろうか。
朝起きて、また目に赤みが出現しているのを発見し、「あ〜もうっ!!!」叫んでしまったこともある。

検査した時に、強いて言えばドライアイなので、それ用の目薬を出しますねと言われて、
その日から目薬を差し出した。


すると出血は激減。
1日2、3回、あと寝る前に指すくらいで出血はあまりしなくなった。

自分の場合は乾燥による出血が大きな原因だったようで、
原因が分かりホッした。


しかしそれでもタイミングが悪いとやはり突然出血することもあり、
いくら気を付けて目薬を定期的に指していてもなってしまう時はなってしまう。

もし大きな仕事の前日にでも急に白目に大きな血溜まりが出現してしまったら・・・・。
仕事が決まる度に、その日が近付くと翌日目が真っ赤になっているんじゃないかと心配になり、あまり眠れなくなることもあった。


この症状の厄介なところは、自然治癒しかほぼ方法が無いところだ。

眼科でもらう目薬は炎症を抑える効果のもので、出血の治癒を促進するような効果はほとんど無い。
気休めで指示通り日に何度か指すけど、その効果を実感したことはない。


そこで病院になんとかならないかと相談すると、一部の病院では目を定期的に温めることで血液の吸収が早くなると説明される。
ググってもその方法がだいたい出てくる。

しかし、これも気休め程度。

のはずが、むしろ先日はそのせいで大変な事態になってしまったのだ。


大事な仕事を控えた数日前の夜。
何気なく鏡を見ると右目目頭付近に出血を確認。


「またか・・・・。」
と呆れるが、こちらも結膜下出血のベテランである。
出血具合でだいたいの治癒時間は計算できる。

少し広範囲に出てしまっているが、その大事な仕事までの残り時間を考えると、完全に消えないにしても、ちょっと強い充血くらいまでには治る可能性は大きい。
一晩過ごして悪化していないようだったら、その日から温めて少しでも治るように努めようと考えていた。

しかし、それが間違ったケアとなる。


次の日の昼、特に変化のない出血を確認し、蒸しタオルを右目に押し当てる。
前もこの方法で気持ち早く治ったような気がした経験があった。
もちろんそれこそ気休め程度かもしれないが、何もしないよりは気持ち的にもマシだ。

数分押し当て、また数時間後に同じようにしようとタオルを干し、なんとなく鏡で目を確認すると・・・・・、



これである。
見た瞬間「終わった、、、」と悟る。
予想だが、まだ血管が切れて数時間しかたたない内に血流を良くしてしまい、治っていない血管から再び出血してしまったのではないだろうか。
一度出血が落ち着き、数時間後に悪化した経験は無いから恐らく原因は自分のこの間違ったケアによるもの。

経験上この強さは数日でどうにかなるものではない。
すぐに仕事先に連絡。写真を送り状況を説明する。
検討します、と返事をもらう。

しかしもう完全に無理だろうというのは分かっていた。
動画の修正というのはそれだけ手間がかかり、余程その人でなくては意味の無い企画でない限り代わりはいるのだ。
そう思うとそんな中、自分に舞い込んできた仕事というのはとてもありがたいものだ。

それなのに、自ら招いてしまった最悪の事態。
なんて余計なことをしてしまったんだ。

フリーランスになって2ヶ月。これまでの人との出会いで頂いた仕事。
自分のことを思い出し連絡をくれた仕事先の人。
これからはそういった繋がりをより一層大事にしていかなくてはならないのに、大変な迷惑をかけてしまった。
もう自分の衣装も用意してしまっていたかもしれないし、これからまた急いでキャスティングもしなくてはいけない。
それを思うとなぜこんなことをしてしまったのかと後悔ばかりがよぎり、とても情けなく惨めな気持ちになる。


結局その仕事は別の人に決まった。
それはそうだろう。自分が選ぶ側でもそうする。
その連絡をもらった時、とにかく残念であったことと、また一緒に仕事をしたいという思いだけは伝えた。

企画や役がないと仕事にならないのがこの世界。
もし相手がまた考えてくれたとしても、その企画自体がなければ実現しない。
こういった一つ一つの出会いや縁が繋がっていく。
そして今回はそれを手放してしまった運の無さもあるが、
それにしてもこの定期的に目に突然現れる赤く染まった血溜まりが憎い。
痛くも痒くもなく、体調に何も問題が無いのが余計に歯痒くもどかしい。


気を付ける。
といっても明らかに限界があるこの症状。
これから持病のように付き合っていかなくてはならないのだろうか。
この仕事をしている以上、これなら体調が悪い方がまだマシだとも思ってしまう。



同じ症状によくなってしまう悩める人達へ。

とにかく、


温めるのだけは絶対にやめて!!!!!


放っておく。
それしか方法はないようだから。



さて、このやるせないフラストレーション、
どう解消していこうか考えよう。。。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?