プロの仕事じゃないな~ワクチン接種システム~

最初はワクチンだけ配布して、接種の予約は自治体まかせ。
で、批判されたら今度は「大規模接種」の予約システムを作りました。

なぜ「防衛省」担当なのか疑問ですが、
プロの仕事ではないことは明かです。
接種券番号と自治体コードを入れて予約日時を入力するだけ。
接種券番号も自治体コードも「不正な番号」を通してしまい、
予約日時も「予約対象外」でも通してしまう・・・

Webサイトを立ち上げて、入力されたものをDBに記録しているだけの、
本当にオソマツなシステムです。

接種券番号もシステム入力を考えてない段階で発番されているので、
統一性がなく、「単なる連番なのではないか」と思われます。

ミスが判ったら大臣が「不正な予約には法的措置も」なんて言い出して、
ドッチラケなのですが、そもそも「入力ミス」の可能性も考えるべきです。

自治体コードはそれ自体にチェックディジットが含まれています。
従って、入力された自治体コードをチェックすることは可能です。
それをしていない(存在しない自治体コードも受け付けてしまう)。
接種券番号も、システムで利用することが前提であれば、
しかも年齢によって予約できる日が異なるのであれば、
自治体コードを含めるとか、年齢や生年月日を含めるとか、
コード設計に気を使っていれば、チェック可能ですね。
接種日時も、システム予約日の翌週と決まっているのですから、
チェックすることは可能で「予約期間以外の入力を受け付ける」なんて、
あってはいけないミスです。

私はプログラマ向けの新入社員研修を担当しています。
1.入力ミスを防ぐ設計
2.入力ミスを発見する設計
は、当然重視します。
今回のワクチン接種システムなら、
自治体コードは入力項目ではなく、プルダウンで選択させるのは当然。
予約期日はアクセス日から計算して「期間外」を発見するのも当然。
(まぁ私なら翌週の日付を計算してプルダウンに表示させますが)

コンピュータにとってはコードは単なる記号ですが、
人間にとって判りやすいコードにすることも重要ですよね。
例えば大学の学籍番号なら、システムに入力しなくても、
学籍番号を見れば「入学年次と学部学科」はわかるようになっています。
今回のワクチン接種システムなら、
75歳以上の接種券番号はAから始め、70~74歳をBから・・・等、
工夫することは可能で、むしろ「必須」と言っていいと思います。

昨年、定額給付金で「二重取りが可能」というミスをしていますが、
コロナ対策同様、システム開発においても、
この一年間何も学んでないことが、奇しくも証明されてしまいました。


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