AirPodsからの放射線は危険ではありません。マイクロ波よりも多くの放射線を出していませんから。

Apple AirPodsヘッドフォンは危険で、電子レンジよりも多くの放射線を出しているのでしょうか?いいえ、そんなことはありません。AirPodsのどのモデルからも、ユーザーの安全が懸念される程高い放射線が出ている、或いは電子レンジよりも高いという根拠はありません。

この主張は、2022年5月1日にFacebookの投稿に掲載されました。投稿には、正体不明の人物が手にしたAirPodsの写真と、冒頭のキャプションが掲載されています。

もしあなたが大衆の健康を破壊するために設計された完璧なデバイスを作りたかったら、この無害そうな耳かきほど完璧なデザインを見つけるのは難しいだろう。

https://leadstories.com/hoax-alert/2022/05/fact-check-radiation-from-airpods-is-not-dangerous-and-airpods-do-not-emit-more-radiation-than-a-microwave-oven.html 

キャプションでは、オンでもオフでも、AirPodsは耳かけ型Bluetoothヘッドフォンの5倍、電子レンジより多くの放射線を発していると主張しています。

記事執筆時点のFacebookでは、このような投稿がされていました。:

(出典:2022/05/03 火曜日 14:17:20 UTCに取得されたFacebookのスクリーンショット)

AirPodsがそのような高レベルの電磁波を放射していることを示唆する証拠はありません。携帯電話と同様、Bluetoothヘッドフォンは高周波を放射しており、非電離放射線の一種で、通常、職場で使用される一部の産業用機器等、強烈で直接的な場合にのみ危険視されるものです。

Lead Storiesは、この主張に対する回答を求めてアップルに問い合わせましたが、同社の担当者は、同社の製品やこの主張について公式に話すことを拒否しました。その代わりに、同社がAirPodsのモデルについて「適用される全ての無線周波数暴露ガイドラインと制限を満たしている」と述べたことを引用した2021年のロイター通信のファクトチェックを紹介してくれました。AirPodsの全てのイヤーバッドモデルの高周波曝露評価に基づき、製品は適用される高周波曝露基準を遵守しています。AirPods(第3世代)(こちらこちら)、AirPods Pro(こちらこちら)、AirPods(第2世代)(こちらこちら)、AirPods(第1世代)(こちらこちら)の各高周波暴露評価の4ページ目で、製品の高周波暴露を評価した組織である UL Verification Services Inc は、各製品が連邦通信委員会(FCC)(こちらこちら)と電気電子学会が定めた高周波暴露要求基準に「パス」したと考えていますと表明しているのだそうです。

2019年の専門家による研究では、接続した場合、Bluetoothヘッドセットの高周波電磁界への曝露レベルは携帯電話の10~400倍低くなると推定されています。具体的なレベルは、Bluetoothヘッドセットの種類に依存しました。

電子レンジは、非電離性高周波放射の一種であるマイクロ波を放射しており、携帯電話などの無線モバイル機器から放射される高周波放射よりも電磁波スペクトルが高いのです。

Lead Storiesは、この主張についてFCCに問い合わせ、関連する回答があれば、このファクト・チェックを更新する予定です。

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