韓国野党党首の写真が「日本ボイコット」のパネルを掲げた写真に改竄されています。
韓国の第三党の党首である曹国氏の写真が編集され、日本からの輸入品のボイコットを呼びかけるパネルを持っているように改竄されています。現職の尹錫烈大統領を支持するFacebookのグループには、改竄された画像を使った投稿が出回り、曹氏が反日感情を煽ることで自身の政党への支持を集めようとしていることを示すものだと述べています。しかしながら、オリジナルの画像には、2024年4月の選挙集会で有権者に党への支持を呼びかけるパネルを手にした曹氏の姿が写し出されていました。
「民主党に負けたくないKukki（＝曹国氏のニックネーム）が、昨日反日感情を煽ろうとした」と、7月4日に少数野党党首の曹国氏をニックネームで呼んで、韓国語でFacebook上に投稿されシェアされています。
文在寅前大統領の下で法相を務め、「韓国再建党」を結成した曹氏は、日本製品の不買を呼びかける文在寅政権時代にも広く使われていた横断幕を持っているかように見えました。
同じパネルは、韓国と隣国日本が戦時中の強制労働に対する補償問題を巡って一触即発の経済的打撃を交わした後、文大統領の任期中に広く使用されていたものです。
韓国の進歩主義者層は長い間、日本との安全保障協力を同盟に格上げすることを警戒してきました（アーカイブリンク）。
他にも、現職の尹錫烈大統領を支持するFacebookのグループ内において、改竄された画像を共有する投稿が、こちら、こちら、こちらで公開されています。
改竄されたパネル
Googleで画像を逆検索しました結果、韓国の国会議員選挙を数日後に控えた4月8日に聯合ニュースが発表した、曹氏が別のパネルを持っているオリジナルの写真が見つかりました（アーカイブリンク）。
曹氏が持っていたオリジナルのパネルには、「（大統領の残りの任期を指す）3年は長すぎる」、「20代の息子と娘も曹国氏を支持している」など、党を支持したり尹政権を批判したりする複数のスローガンが書かれていました。
以下は、Facebook上で共有された改竄された画像（左）と、4月に聯合ニュースが捉えたオリジナルの画像（右）とのスクリーンショット比較です：
聯合ニュースが4月に撮影したオリジナル画像（右）との
スクリーンショット比較
聯合ニュースによりますと、曹氏は金浦市で開かれた党員集会でパネルを掲げ、与党の統治を批判し、有権者に支持を呼びかけたということです。
AFP通信は、4月8日に地元放送局JTBCが生中継した同じ集会の動画も見つけ出しました（アーカイブリンク）。
聯合ニュースの画像に対応する正確な場面は、動画中の53分55秒において、曹氏が右手でカウントダウンのジェスチャーをした場面です。
以下は、聯合ニュースが公開した写真（左）と、JTBCが同イベントで撮影した映像の該当部分（右）とのスクリーンショット比較です：
JTBCの同イベントのライブ映像における53分55秒の部分（右）との
スクリーンショット比較
曹氏の書いたパネルにも、その後曹氏が集会のカメラの前に掲げた他の3つのパネルにも、日本やボイコットへの言及は一切見当たりませんでした。
同じ集会の模様は、他の報道機関OhmynewsとFact TVでも生中継され、曹氏のオリジナルのパネルが映し出されていました（アーカイブリンクはこちらとこちら）。
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