Pfizer社製Covid-19ワクチンが妊娠中に危険であるとする #デマ 投稿

Pfizer社が最近発表した文書によりますと、同社のCOVID-19ワクチンは妊娠中や授乳中の方にとって安全でないとするソーシャルメディア上の投稿があります。これは #大嘘 であり、保健規制当局や独立した医療専門家は、妊娠中のワクチン接種後に深刻な安全シグナルは確認されていないと述べており、投稿の画像は製薬大手からの指導を示すものではなく、実際には2020年に英国が発表した古いアドバイスです。

「『ワクチンは妊婦に安全です』と覚えているか?ーPfizer社が捨てた書類を紹介しよう、50000ページだ。これで、なぜ彼らがこれを50年以上も隠しておきたかったのかが分かった」と、2022年5月4日のtweetには書かれています。ワクチン・ガイダンスの画像が掲載されており、赤いアンダーラインで強調されています。「COVID-19 mRNAワクチンBNT126b2は妊娠中には推奨されません」とあります。

2022年5月9日に取得されたツイートのスクリーンショット

同じ文書を共有する投稿は、FacebookInstagramでも見受けられます。

FDAは情報公開法の要請に応じ、Pfizer-BioNTech社製のCOVID-19ワクチンを承認するために使用した文書のうち、数千ページを公開するよう命じられました

しかし、このtweetへの返信で、画像の文章はこうしたFDAの文書ではなく、英国政府による古いガイダンスであることが明らかになりました。

AFPがスクリーンショットからキーワードを検索したところ、元の文書は2020年12月に英国の医療関係者向けに発行されたものであることが分かりました。

英国の医薬品・医療製品規制庁(MHRA)の広報担当者は、この文書の出所を確認し、現在のワクチンガイダンスを反映したものではないことを明らかにしました。

殆どの臨床試験と同様に、Pfizer-BioNTech社製のCOVID-19ワクチンの初期試験では、妊娠中および授乳中の人は除外されました。データが限られていたため、英国の初期ガイダンスでは、これらのグループにはワクチンを推奨していません。

MHRAの広報担当者は、この文書について次のように述べています:「これは(情報の少なかった)当時の我々の評価です。」

しかし、このガイダンスは継続的に更新されており、英国政府は現在、妊娠中や授乳中の女性にCOVID-19ワクチンを強く推奨しています。

MHRAの広報担当者は、妊娠中のPfizer-BioNTech社製COVID-19ワクチンの摂取について安全性の懸念はないと述べ、この評価は、イングランドとスコットランドでCOVID-19ワクチンを少なくとも1回接種した10万4000人以上の妊娠者に基づいています。

「また、授乳中のCOVID-19ワクチン接種が母乳育児児に害を及ぼす、或いは授乳能力に影響を及ぼすという証拠は現在ありません。」と広報担当者は述べています。

インペリアル・カレッジ・ロンドンの生殖免疫学講師、Victoria Male氏はTwitterを用いて、何年も前の英国の文書を誤魔化した最近の主張を論破しました。

彼女は2022年5月10日、AFPに対し、「妊娠中の人は臨床試験に含まれていなかったため、英国のワクチン展開の最初の数週間は、妊娠中の人には提供されませんでした。しかし、2021年1月1日からは、COVID-19 が早産や死産など妊娠中の重篤な疾患を引き起こす可能性があることを認識し、リスクの高い妊娠中の人にも接種を拡大しました。」と述べてくれました。

Male氏は、その後収集されたデータは、ワクチン接種を支持する強力な証拠になると述べています。

「妊娠中にワクチン接種を受けた208,000人以上を対象に行われた正式な研究では、ワクチン接種後にいかなる妊娠トラブルのリスクも増加しないことが示されています。これらの研究の中には、生後6カ月までの赤ちゃんを追跡調査したものもありますが、赤ちゃんにも問題は見られません。実際、赤ちゃん自身がCOVID-19に感染するのを防いでいるという証拠もあります」と述べています。

米国カナダの保健当局は、妊娠中の人を守るためにCOVID-19ワクチンも勧めています。

カナダ・オンタリオ州の97,590人を対象とした研究では、妊娠中のCOVID-19ワクチン接種は、出血、帝王切開、新生児集中治療室への入院など「周産期の有害転帰のリスク増加とは有意に関連しない」ことが判明しました。

ボストンのブリガム・アンド・ウィメンズ病院で母体胎児医学の主治医を務めるKathryn Gray氏はAFPに対し、妊娠中の患者には「漏れなく」COVID-19の接種を勧め続けていると語ってくれました。

彼女は、2022年5月に発表された23の研究のメタ分析で、次のように結論づけていることを指摘しました。「妊娠中のCOVID-19 mRNAワクチン接種は安全である見做してよく、死産の減少に関連しています」と結論付けています。

更に、医師会は、COVID-19ワクチンの摂取による生殖能力への広範なリスクはないと主張し続けています。

米国産科婦人科学会、米国生殖医学会、母体胎児医学会の声明では、次のように述べられています:「試験参加者や認可後にワクチンを接種した数百万人の間で生殖能力の喪失は報告されておらず、動物実験でも不妊の兆候は現れませんでした。」

2022年1月に発表された、米国とカナダのカップルを追跡調査した研究では、「妊娠の可能性は、パートナーのどちらかのワクチン接種状況によって変化しないことが判明した」ということです。

AFPは、COVID-19ワクチンに関する他の不正確な主張を、こちらで論破しています。

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