久しぶりに登場したけど相変わらずあたおかなRobert O. Young(笑)

ウイルスが分離されたことはなく、麻疹ウイルスも存在しないというのは事実でしょうか?いいえ、そんなことはありません:科学者が初めてウイルスを分離したのは1890年代のことです。そして、ペルシャの医師が800年代後半に麻疹についての文章を発表しています。CDCによりますと、1912年に麻疹は米国で「全国的に知られた疾患」となっています。

その主張は、2022年7月30日に公開されたFacebookの投稿と動画(アーカイブはこちら)に、「ウイルス詐欺」というタイトルで掲載されています。冒頭は次の通り:

一旦理解すれば、我々の人類に対する最大の詐欺は、ウイルスが一度も分離されたことがないという事実だ。ないのだ。麻疹ウイルスは存在しないのだ。そして、彼らが人類に行なった詐欺の基本的な化学と生物学を理解すればわかることだけど・・・。

https://www.facebook.com/christine.meyergeorgeson/videos/559651445743530/ 

執筆時、Facebookでは以下のような投稿がありました:

(出典:2022/08/08 月曜日 14:47:04 UTCに取得されたFacebookのスクリーンショット)

Facebookの投稿にある動画は、本物の裁判所ではない国際自然法廷(ITNJ)の映像です。発言しているのは、作家であり自称自然療法家のロバート・O・ヤングです。ウイルスが分離されたことはなく、麻疹は存在しないとする彼の「証言」は、2019年11月18日のオリジナル動画の30分55秒から始まります。彼がカメラに向かって言っていることは、事実に基づいていません。これとは別に、ヤングはCOVID-19レメディについて虚偽の主張をしたことを理由に、2020年9月22日に連邦取引委員会から文書による警告を受けています:

我々は、あなたが特定の製品およびサービスが新型コロナ(COVID-19)を治療または予防すると違法に宣伝していると判断しました。

https://www.ftc.gov/system/files/warning-letters/ftc-covid-19-letter-robert_o_young.pdf 

Lead Storiesは以前、政府が黒人を「絶滅」させるために医療を利用しているとするヤングに関わる主張を論破しています。

最初に見つかったウイルス

科学者達は120年以上も前からウイルスについて知っていました。タバコモザイクウイルスは、19世紀後半に初めて分離されたと、National Library of Medicineに掲載された論文に書かれています。

最初のウイルスであるタバコモザイクウイルスの発見には、2人の科学者が貢献しました。[植物学者のDmitri] Ivanoski氏は1892年に、感染した葉からの抽出物をチャンバーランド式フィルターキャンドルで濾過しても感染性があることを報告しました。細菌はこのようなフィルターに補足される、つまり、「濾過可能な病原体」という新しい世界が発見されたの です。しかし、Ivanovski氏は、自分の発見の意味を十分に理解していなかったようです。[植物学者のMartinus] Beijerinck氏は1898年に、タバコモザイク病の原因物質である「誘因物質」を初めて「ウイルス」と呼んだのです。

麻疹

科学者達は、麻疹がウイルスであることを20世紀まで知りませんでしたが、麻疹については更に昔の、千年以上前から知っていました。CDCのウェブサイトには、麻疹の歴史が掲載されています:

9世紀、ペルシャの医師が麻疹について初めて記述したものを発表しました。

1757年、スコットランドの医師Francis Home氏が、麻疹は患者の血液中の感染性物質によって引き起こされることを実証しました。

1912年、麻疹は米国で全国的に認知された疾患となり、米国の医療従事者や検査機関は診断された全ての症例を報告することが義務付けられました。
報告され始めた最初の10年間は、毎年平均6,000人の麻疹関連死が報告されています。

ワクチンが利用可能となった1963年以前の10年間では、15歳になるまでにほぼ全ての子供が麻疹に罹患していました。米国では毎年300万人から400万人が感染したと推定されています。また、毎年、報告された症例のうち、400~500人が死亡、48,000人が入院、1,000人が麻疹による脳炎(脳の腫れ)を患っていると推定されています。

https://www.cdc.gov/measles/about/history.html 

2022年8月8日、WHOのメディア広報室はメールで、Lead Storiesに以下のように伝えています:

麻疹は伝染力の強いウイルス性の病気です。安全で効果的なワクチンがあるにも関わらず、世界的に幼い子供達の重要な死因として残っています。

ワクチン接種によって世界の麻疹による死亡者数は劇的に減少しました(=2000年から2018年の間に世界で73%減少しました)が、麻疹は多くの発展途上国、特にアフリカとアジアの一部で依然としてよく見られる病気なのです。2018年には14万人以上が麻疹で死亡しています。

https://leadstories.com/hoax-alert/2022/08/fact-check-viruses-have-been-isolated.html 

Lead Storiesによる以前の論破では、ウイルスに関する同様の主張を取り上げています(こちらこちらこちら)。

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