【あたおか】ウクライナの郵便局がナチ退役軍人を讃える切手を発行した事実はありません。

ウクライナの郵便サービスが、ウクライナのナチス退役軍人Yaroslav Hunkaを讃える切手を発行したという証拠は何もありません。ウクライナの郵便サービスUkrposhtaの広報担当者は、この画像はフェイクだと述べています。

ユダヤ人人権団体によりますと、第二次世界大戦中、親衛隊第14Waffen Grenadier師団に所属していた退役軍人のYaroslav Hunkaが、ウクライナのVolodymyr Zelenskiy大統領の訪問中の9月22日、カナダ議会で2度のスタンディング・オベーションを受けた後、この画像が出回ったということです。

Hunkaはカナダ下院のAnthony Rota議長によって招待されましたが、彼は下院でHunkaを「ウクライナの英雄」と呼び、その後謝罪し辞任しました。「私はその後、自分の決定を後悔させるような情報を知りました」、とRota議長は日曜日に述べました

カナダのJustin Trudeau首相も謝罪しました。 水曜日に下院でTrudeau首相は次のように述べました:「金曜日に起きたこと、そして Zelenskiy大統領とウクライナの代表団が置かれた立場について、この議場にいる全ての者を代表して、心からのお詫びを申し上げたいと思います」

「その場にいた我々全員が、気づかずにこの人物を認めてしまったことは、大変な過ちであり、ナチス政権の手によって痛ましい苦しみを受けた人々の記憶を踏みにじるものです」とTrudeau首相は述べました。

画像は、Hunkaの顔が印刷された切手として表示され、左下には2023年、右上にはウクライナ語で《Yaroslav Hunka Hero of Ukraine》と記されています。背景の画像には、切手の左側に Zelenskiy大統領とOlena大統領夫人、右上にバーコードが描かれています。

この画像はX(旧ツイッター)やFacebook等、様々なプラットフォームで拡散されました。

Ukrposhtaの広報担当者はロイターの取材に対し、自分たちの組織はこの切手を発行していないと述べ、スクリーンショットは「フェイクです」と付け加えました。

同サービスの広報担当者は、「全ての公式情報はUkrposhtaの公式サイトで入手可能です」と述べました。

この切手は、郵便サービスの戦時中の切手セレクションを検索しても表示されず、ウェブサイトのトップページでも確認することが出来ません。

Hunkaのカナダ議会訪問後に保存された郵便局のホームページと戦時中の切手セクションのアーカイブされたヴァージョンでも、この切手を見ることは出来ませんでした。

郵便局のウェブサイトには、ウクライナ語でも英語でもこの切手を宣伝するプレスリリースはありません。

同サービスのSNSチャンネルを分析しても、スタンプを確認することは出来ません。

バーコードの下にあるコード(4823027150765)検索すると、eBayに出品されている別の切手セットがヒットします。

【評定:証拠がありません】

  • ロイターは、ウクライナの郵便事業がウクライナのナチ退役軍人Yaroslav Hunkaを讃える切手を発行したという証拠を発見出来ませんでした。

  • 同局の広報担当者はロイターに対し、この画像はフェイクであると述べています。

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