オスカー賞のコラージュは、ウィル・スミスがクリス・ロックにビンタを食らわせた時のリアクションではありません。
2022年のアカデミー賞授賞式でウィル・スミスがクリス・ロックを壇上で殴ったことに対するハリウッドセレブ達の反応を示す呆然とした顔のコラージュがあると、商業メディアの投稿がありました。これは誤りで、画像は2017年のもので、アカデミー賞作品賞を受賞したのは「ムーンライト」ではなく「ラ・ラ・ランド」だと誤って発表された時のものです。
スミスは、妻ジェイダ・ピンケット・スミスを 「G.I.ジェーン」というキャラクターに例えるジョークを飛ばしたことで、ロックをビンタしました。
脱毛症を患っているピンケット・スミスは笑わず、最初はロックのコメントに微笑んでいたものの、53歳の彼女の夫はステージ上で暴れ、ロックにビンタを食らわせてから自分の席に戻りました。
この非常に珍しい瞬間は、ソーシャルメディアに火をつけ、多くのミームや「リチャード王」のスターを擁護する意見と非難する意見の両方を引き起こしましたが、彼はこの夜、アカデミー主演男優賞を授与されました。
この口論は、会場にいた様々な著名人だけでなく、自宅で見ていた何百万人もの人々をも驚かせました。
しかし、Facebookでは無関係のコラージュが拡散され、ある投稿は10万件近いシェアを集めました。また、Twitterでは、スミスがロックを叩いた時の観客の反応を描いたものだとの主張がなされています。
しかしながら、投稿の画像は2017年2月のものです。
左から右へ、上から下へ、写真のコラージュが写っています。：マット・デイモン、エマ・ストーン、トレヴァンテ・ローズ、デヴィッド・オイェロウォ、シャーリーズ・セロン、ドウェイン・ジョンソン、ビジー・フィリプス、バリー・ジェンキンス、メリル・ストリープ、ジェイデン・パイナー、サルマ・ハイク、ジョン・レジェンド、ミシェル・ウィリアムズ、メル・ギブソン、ライアン・ゴズリング
AFP Fact Checkの調べによりますと、観客の静止画は2017年アカデミー賞授賞式で作品賞の取り違えがあった際に撮影されたものだそうです。
この事件の完全なクリップ--歌手で俳優のジョン・レジェンドの反応も含まれている--は、こちらのアカデミー賞のYouTubeチャンネルで公開されています。
「ムーンライト」の俳優トレヴァンテ・ローズとバリー・ジェンキンス監督が、自分たちの映画が作品賞を受賞したというニュースに反応する様子は、こちらで見ることが出来ます。
「ラ・ラ・ランド」の主演女優、エマ・ストーンもロイターの画像でこのニュースに反応しています（こちら）。
また、女優メリル・ストリープのリアクションは、こちらでご覧頂けます。
俳優のドウェイン・ジョンソン、サルマ・ハエック、マット・デイモン、ビジー・フィリプス、ミシェル・ウィリアムズの画像は、こちらのロサンゼルス・タイムズの写真で見ることが出来ます。
同じく「ムーンライト」のキャストで、当時12歳だった俳優のジェイデン・パイナーの衝撃的なリアクションは、こちらのAFPの写真で見ることが出来ます。
俳優のメル・ギブソンの反応はこちらのAP通信の写真で、俳優ライアン・ゴズリングの画像もAP通信の写真からです。
最後に、ニューヨークタイムズの写真では、女優のシャーリーズ・セロンと俳優のデヴィッド・オイェロウォが完全に一致しています。
「ラ・ラ・ランド」のスタッフが受賞スピーチをする際に、間違いに気づき、「ムーンライト」が実際に受賞したことを発表しました。
アカデミー賞の投票集計を担当する会計事務所は後に、作品賞の受賞者を発表したフェイ・ダナウェイとウォーレン・ビーティの2人が、その夜、間違った封筒を渡されたと謝罪しています。
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