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日本ビューティ・コーディネーター協会(JBCA)第1回総会開催、経営の本質に向き合う1年に

 顧客と技術者の架け橋となるビューティ・コーディネーター(以下B・C)の育成機関として活動するNPO法人日本ビューティ・コーディネーター協会(以下JBCA、中野訓延理事長)は、2021年 第1回 全体総会を、2月18日(木)16時より、Zoomによるオンラインミーティング形式で開催した。

 冒頭のあいさつで中野理事長(写真上)は「リモート形式による会合は、最初は違和感があったが、最近ではタイムロスを感じずに皆が集まって話し合いでき、便利さを感じている」とコロナ禍における変化をポジティブに捉えながらも、サロン営業に関しては、地域やエリアによって明暗が分かれている状況について言及。それを踏まえた2021年の方針として「“経営の本質”としてあるべき姿にしっかり向き合い取り組む1年としたい」との意向を示した。

 中野理事長は「本質とは、旧態依然とした形式に捉われるのではなく、意味合いとしては温故知新。今まで大切してきて、これからも継続していくべきことを抑えた上で、周りの環境の変化で起こる新たな経営における課題への対応、問題の解決にあたっていきたい」と意図を説明。
 
 「コロナによって今まで当たり前だったことが当たり前でなくなった。戦う敵、戦い方も変わってきた」と労務問題やコンプライアンスに言及。見えてきた課題に対する取り組みとして、①通常の全国大会に変わるリモート形式のイベント開催、②JBCAマネジメント検定、B・C検定3級の改定、③リモートによるB・Cの学びの場づくり(成功事例の共有)、④新たな課題・問題を見つけ向き合っていけるオンラインセミナーの開催、⑤soeasy buddy(ソーイージー・バディ)を活用した動画配信教育、の5点を挙げた。

 最後に中野理事長は「美容はコロナ禍、さまざまな職種の中で一番早く立ち直った、人から必要とされる職業であることを改めて実感できた。美容業界の大きな変革期において、皆さんと勝ち残っていける1年にしたい」と締めくくった。

 その後、各担当役員らが、中野理事長の掲げた取り組みの詳細を説明。全国大会については板倉雄三副理事長が「例年通りのコンテストを開催してはどうか、という声もあったが、地域によってモチベーションに温度差があり、今は競うべき時ではないと判断し、理事長の方針にあった、経営の本質を見つめ直すような内容で考えている」と述べ、会員を対象としたリサーチを進めていくことを報告。「経営者やB・Cが、未来への希望を感じられるイベントにしたい」と意欲を見せた。

 苺谷千尋本部認定講師は、昨年11月にメーカー・ディーラー会員を対象に開催したサロンマネジメントアカデミーの報告と、そのテキスト作成の経緯説明を行なった。苺谷氏は「サロンサポートについて、マネジメントの観点からアドバイスするノウハウをJBCAは持っている。これからの時代はそういった視点によるサロンサポートがますます重要になる」とメーカー・ディーラーの営業スキルとして、サロンマネジメント知識の必要性を説いた。

 北川能之顧問は、サロンマネジメントアカデミーに関連して、B・C検定の新科目に「サロンマネジメント能力認定試験」が加わることを告知。他の試験と同様のオペレーションで実施されるが、結果は合否でなくスコア形式で発表され、あくまでも学習の修得度を可視化する能力査定が趣旨であることを説明した。

 またこれまで、B・C3級に位置付けられていた検定の学習内容を、美容業界全般の視野で必要なコーディネーターのベーシック知識とするため、名称も「ビューティビジネス実務検定試験」と変更することを発表。合格することでB・C3級の認定も受ける。テキストの改訂も行われるが、今年実施分の検定については、新・旧いずれのテキストにも対応した内容で試験問題が作成されることを報告した。

 その後、3月9日(火)開催の会員限定オンラインセミナーの内容を特別顧問の野嶋 朗氏が紹介。soeasy buddyの担当者からコンセプトやシステムについての説明があり、総会のプログラムは滞りなく終了した。