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【英語】曖昧母音の勉強を曖昧にしない

英語の発音を再勉強している中で、「え!この単語、こうやって発音するの?」とびっくりするものはたくさんあります。

そしてその多くは、曖昧に発音される母音にあります。

ずばり、「ə」と「ɪ」です。

「e」を上下逆さにした「ə」は「曖昧母音」と呼び、この文字の名前が「シュワ」と言うので、この曖昧母音自体も「シュワ」と呼ばれたりします。

唇や舌をある特定の形や位置に動かす必要なく、完全にリラックスさせた状態で発音する音で、「ア」とも「エ」ともつかない音です。

一方の「ɪ」は「曖昧母音」とは呼ばれませんが、口を大きく横に開くのではなくリラックスさせて発するので、僕にとってはこれも「曖昧な母音」の1つです。

1つ目の「ə」は英語で一番よく使われる母音と言っても過言ではなく、残念ながら「a」「i」「u」「e」「o」全ての母音文字で書き表せます。

一例として「ment」や「lent」などに見られる「e」を挙げてみます。
「violent」は「ˈvaɪə.lənt」と発音されます。
「バイオレント」の「オ」と「レ」の部分に「ə」が入るので、
無理やり書き直すと「ヴァイアラント」の方が近いです。

また、「ity」の「i」は意外にも「ə」で発音されることが多いです。

例えば「possibility」は「ˌpɒs.əˈbɪl.ə.ti(ポサビラティ)」と、語中にある3つの「i」のうち実に2つが「ə」の発音

個人的にはこの「i」で書かれた「ə」が一番厄介です。

一方、「ɪ」は、単語の冒頭に来る「en」や「es」「ex」などの綴りに含まれる「e」によく見られます。

なお、単語の冒頭に来る「in」も「ɪn」と発音します。
つまり、「en」と「in」は同じ「イン」という発音になるわけです。

「enjoy」と「in joy」は同じ発音になるわけで、
「ensure」(確かめる)と「insure」(保険をかける)も全く同じ発音。
(だからなのか?、アメリカ英語では「insure」を「ensure」の意味で使うことも。)

更には、同じスペルでも派生語で発音が変わることが英語ではザラにあります。

「compete」(競争する:動詞)は「kəmˈpiːt」で「o」は曖昧母音。

しかし、「competition」(競争:名詞)になると「ˌkɒm.pəˈtɪʃ.ən」となります。

「kəm」が「コン(kɒm)」、「ピー(piː)」が「pə(曖昧母音)」に。

無理やり書き直すと、「カンピート」「コンパティシャン」
もはやこの2つが派生語だと言うのは、音だけ聞いても分かりません。

***

英語の聞き取りを向上させる1つのヒントは、この2つの曖昧な母音の位置を単語ごとにしっかりと確認することです。

曖昧母音の位置を曖昧にしない、これがミソ。

「聞き取れない!そんな単語発音していない!」と悩むとき、
実は本当に「そんな発音」をしていない可能性があるのです。

僕も発音を一生懸命勉強中です。少しでもお役に立てれば幸いです。
ここまでお読みいただきありがとうございました!


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