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外国語の学び方

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外国語に興味のある方、外国語の勉強法について悩んでいる方に対して、耳よりな情報を紹介しています。
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2020年12月の記事一覧

【語学】語学は現地で学ぶべきか?

「学びたい言語の母語話者が住む国で言語を学ぶべきか」というテーマはよく耳にするものだと思いますが、個人的には「行けるなら絶対に行ったほうが良い」と思います。  ただここにも落とし穴があって、「その国に行けばみんな語学が上達する」というのは正しくありません。実際、ドイツに何十年も住んでいるけれどドイツ語が一向にうまくならない、という人は少なくありませんし、留学したからと言って必ずしも語学が上達するとは限りません。  ただ、その国に行くことで、「語学の上達スピードを速める機会

語学を学ぶには文化も学ぶ必要があるか

 僕の苦手分野の一つが、「文化」です。  絵画とか音楽とかは好きなのですが、  その国独自の文化とか、年中行事とか、そういうことにはあまり興味がないのです。 ドイツについて言えば、サッカーも、ビールも、ソーセージも、特に好きというわけではありません。  では、ドイツ語はなぜ勉強を始めたかというと、ずばり、「ドイツ語に興味があったから」です。  全ての名詞を大文字で書くという正書法が何だか斬新でカッコいいと思いましたし、ドイツ語の響きと文のメロディーがとても気に入っ

【フランス語】最近観ているYoutuber

 こんにちは。  フランス語のリスニングは本当に大変なのですが、YouTubeの中で自分でも聴いて分かるスピードで話しているユーチューバーの方を見つけたので、ご紹介します。  「innerFrench」のチャンネルで動画を投稿しているユーゴさんです。  この方はフランス語教師をされている方なので、フランス語の説明も分かりやすいですが、何より、発音が分かりやすく、速度もゆっくりとしているので、この方の動画はフランス語のリスニングに慣れるためにとても役立っています。  動画

耳で聞くときの「仏文法」

こんにちは。いつもお読みくださいましてありがとうございます。 以前、フランス語の新しい綴り字を自分で考えたという話を記事に書かせていただきました。 フランス語は「書かれたとおりに読まれない」とよく言われる言葉なので、読み書きをするときに意識が向かう点と、聞き話すときに注意すべき点が微妙に異なっていて、リスニングするときにそれが難点になったりします。 今回は、新しい綴り字を考えた際に見えてきた、「耳の仏文法」についていくつかご紹介したいと思います。 1.子音で終わる単語

英語の発音矯正(続き)

こんにちは。 前回の記事で、英語の発音練習を始めた際に、自分の発音について指摘された点をいくつか紹介しましたが、前回の記事で書ききれなかった点を補足で書かせていただければと思います。 本当にたくさん指摘されてしまったので…。 1.「J」や「G」の発音発音記号で言うところの「dʒ 」です。 発音記号での発音練習が足りないせいで、どうしても日本語の「ジャ行」に近い音で発音していると指摘されました。 Joe BidenもGeorge Washingtonも発音できません。

【外国語】ネイティブの長所とは

 語感を決めるのはネイティブであり、言語を変化させていくのもネイティブである。  結局のところ、いつもこの結論に至ってしまいます。  多くの他の学問と比べて、語学が圧倒的に違う点は、「その道のプロフェッショナル」でさえ、本当に世界で一番とは言い切れず、いつも「ネイティブ」という、アマチュアでありながらプロよりも上にいるような、無敵のような存在を意識しなければならない、という点です。  ●●学の権威、とかとは全く違う、不安定な感じがします。  もちろん、英語やフランス語

英語をアンインストールしたい

こんにちは。 もうすぐ32になるのですが、英語を勉強し始めて実に19年が経とうとしています。あと少しで英語20周年ですね。恐ろしい。 英語は20年という時間の長さに比して、実際の英語力は遅々として向上しません。本当にどうしようもない。もう、アンインストールしたいくらい。 というのも、僕が「使える外国語」を身に着けるために行ったアプローチが、受験勉強までに学んだ英語のアプローチと大きく異なったためです。 何が違ったのでしょうか? まず第一に「発音」です。これは本当に強

「発音は綺麗であるべき」という呪縛

 語学において「発音」は、容姿のようなものです。語学能力の中にはぱっと目に見えないものがあるなかで、発音は一番目に留まりやすい尺度だからでしょう。  発音が綺麗だと印象がグッと上がるし、悪いとどんなに中身のあることを言っていたとしても「でもあの人の発音悪いからな」と言われてしまう。発音は人を褒めるのにもそしるのにも使われるのです。発音は顔みたいなものだから、まあ、見てくれが良いことに越したことはないわけです。  そういう意味で、「私は●●語ができます」と公言するのは、よっ

【語学】「言い分け」は「聞き分け」の前提としてとても大事!

 10年ほど前、大学時代に荒川清秀先生のNHKまいにち中国語を聞いていました。  印象に残っているのが、先生の、「聞き分けができなくても、まずは言い分けができるように練習してください」という言葉。  中国語は結局挫折してしまったものの、このアドバイスは今でも自分の語学学習の中に生きています。  リスニングを鍛えるには、まずスピーキング、特に発音をしっかりすることからだと思います。自分の口でしっかりと発音を区別できることが大事です。そうすることで、母語にはない似た発音の「