考える力 第1回


「練習メニューは事前通知」

「考える力」と簡単に言いますけれど、結構、これが難しいものだと僕は感じています。

 昔からいろいろ指摘されていることですが、そもそも日本の教育は暗記に偏っているとか、先生の言うことを聞く子が良い子だと言われるとか、「思考力」を伸ばしにくい要因がまだまだ残っていることは否定できないのではないかと思います。

 子どものころからそんな型にはまった教育を受けてきて、スポーツになった途端、指導者の方々に急に「考えてやりなさい」と言われたところで、簡単に動けるものではないだろうと思います。

 先日、取材した明秀学園日立高校(茨木)の金澤成奉監督からも「ある程度、自分たちでやってきた子はいいけど、(そうではない)うちらみたいなのは、最初、教えないといけない」という話を聞きました。

 つまり、考える癖がついていないので、「考える」とは何かが分かっていないということでしょう。

 強豪校、甲子園で勝っている学校にありがちなのですが、監督を絶対視して「指示待ち」になってしまうと、なかなか自分で考えられる人材には育たないんですよね。

 日誌を書かせることで「考える」習慣をつけているチームもあるようですが、そういうところから始めないといけないくらい、日本人に染みついた上意下達の教育の弊害は大きいのではないかと思います。

 そこで、僕から提案をしたいと思います。

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