うそほんま日記 2020/6/19

 今日は健康診断があった。

 ざっくり町医者で実施なので、サクサク終わる。
 
 どれくらいざっくりかと言うと。

 聴力検査と称して持ち込まれるのが、四角い横開きのカバン。

 その中には昭和の象徴のような古めかしい機械群。

「ピーって聞こえたら押してね」

 齢70ほどのお爺さん医者が震える手つきでカバンから渡すのは、くちゃくちゃにコードが絡んだ年季のはいった手押しスイッチ。そしてこれまたくちゃくちゃのコードがついた、オモチャみたいなヘッドホン。

 いつから使ってんねんというくらいのレトロな装備を渡されてすぐ、カバンのフタを隔てただけの目の前で、音のオンオフを操作する医者。

 いや音じゃなくて、じいさんの肩の動きで押してるかどうか判断すぐできますやん。

 音鳴ってるかどうかを、聴力じゃなくて視覚で判断できますやん。

 といった具合のぬるま湯です。


 ガバガバ聴力検査に続き、視力、血圧、簡単な身体測定に尿検査、心電図、レントゲンなどなど。
 
 血液検査の結果は後日来るらしいが、じいさん曰く、「体重以外は健康です」だそうで。

 先生、他はどうかわかりませんが、ぼく聴力は一生健康である自信あります。

 
 結果、前年比として。
 体重増加、身長横ばい、頭皮は後退。

 なんか虚しくなる。リズムに乗せて更に虚無。

 会社に戻ってお姉さん方(意訳)と歓談。
 
 腹が出過ぎているので、そのうちデカい病気をする、と指摘される。

 気付いたら痩せてねーかなーと思うが、それこそ大金落ちてねーかな、とか、空から美少女が降ってこねーかなとか、とか言うのと同じレベル。

 まず起こらない。そんでもって。

 朝起きてめちゃくちゃ痩せてたらすぐに病気を疑うし、大金落ちてたら拾うのためらうし、空から降ってくる美少女みたら親方呼ぶ前に恐怖で距離をとると思う。
 
 ぼくはパズーにはなれない。

 などとぼうと考えていると、

「話した分痩せたらいいのにね」

 と、お姉さん(意訳)。
 うふふ、あはは。
 
 それはほんまに思います。

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