高校生の時に無気力になったことがある話

不登校の数が30万人になる中で、一番多い要因は「無気力」

そもそも「無気力」とは何だろうと論文を調べていたら、ふと高校一年生のとき「無気力」になった記憶を思い出した。

高校一年生の夏休み、じゃんけんで負けて応援団を友人とすることになった。超運動音痴なので絶対したくなかったのに、クラスでじゃんけんで負けてなってしまった。

8月は本当に毎日夜22時まで演舞の練習。約一ヶ月半毎日ずっと22時まで。
0時に家に帰り着いて、そのまま寝て、翌朝は課外授業からの昼から22時まで練習の無限ループ。
最初は辛かったけど、途中から楽しくなってきて、最後の方は本当に楽しかったし、良い経験になった。

9月に体育祭が終わると、その後に突然きたのが燃え尽き症候群。

そのあと、9月・10月と、やる気がでなくて、すべての授業で寝ていた。(ちなみに一緒に応援団になった友人も寝ていた。クラスで2人だけ寝ていた。)

10月の中間テストは、一度も授業を聞いていない & 試験範囲のプリントも一度も見ていない状態で迎えた。結果、赤点6枚。友人は赤点5枚。
クラスで圧倒的トップ2を二人でとってしまった。学年では400人中ワースト6位と4位。

もともとギリギリ合格点で入学した偏差値60くらいの県立高校。テスト勉強せずにテスト受ける生徒なんて基本いない。(中学校の時は勉強していない生徒も沢山いたので、他にもいると思っていた・・)

先生から2人は留年するぞと言われて、流石にやばいと思ったので、11月から勉強しようと思った。

しかし、全然やる気がでない。10月・11月もしっかり全ての授業で睡眠をとり、期末テストも赤点6枚だった。(友人も同じ感じ)

本当に、留年しそうだったので、計算をし始めた。
留年ラインに一番まずい科目は「古典」だった。授業を受けていないから古典の意味がわからずに、定期テストは14点とか20点とかだった。

とにかくやる気がでないので、他の勉強は全て捨てて、「古典」だけ少し勉強した。補習も受けた(もちろん補修に参加しても寝ていた。というか、寝てしまう。なぜそこまで眠かったかは覚えていない)。
無気力の中の、ほんのかけらのやる気の一滴を「古典」に向けた。

たしか、ギリギリ1年間の平均が42くらいで再試を免れた記憶。(友人は数学が再試になっていたが、進級はできた)

結局、夏休みから半年経っても無気力はあまり改善されなかった。
ただ、0が完全無気力で、10が普通の状態だとすると、半年で2くらいまで戻ってきた。
ただ、やはり2年生の1学期も殆ど寝ていた。ただ、去年より寝る量は減って、授業中寝るのではなく、ぼーっとするところまで良くなった。

ちなみに、もともと家庭が貧乏なこともあり、国立大に入らないといけないので、この高校にギリギリの偏差値でどうにか入学した。だから、国立大には合格しないといけない。なのに、やる気が出ない。でも、それではマズイ。という葛藤のもと、無気力なりに少しずつ頑張ろうと勉強しようと心がけていった。

2年生の一学期は少しテスト勉強をした。赤点は4枚くらいに減った記憶がある。それでも、クラスでは基本的に最下位。(友人は別のクラスだったので、自分がクラス最下位になってしまった)

0から、2を経て、4くらいまで戻ってきた、高校2年生の夏。

もともと、この高校で上位半分に入れば国立大に合格できると思って入学したのに、今では下から10番目。本当にまずい。でも、やる気が出ない。

そんなときに、どうしたらやる気が出るのか考えた。
「東大」でも行けたら凄いよなと。・・・「東大」目指そうかな・・・。とそしたら、少しワクワクしてやる気が出てきた。

普通は高3から受験勉強する中、高2年の夏から受験勉強始めたら受かるかもと、謎のポジティブさで、受験勉強を始めた。ここまできたら、定期テストは最下位のままでいい。大学受験に向けて一直線で勉強しよう。そう思って、とりあえず「ジーニアス」という学校の英単語長を一から覚え始めた。

特進クラスの一緒に勉強してくれる友人を誘って、高2の夏から放課後少しずつ受験勉強を始めた。友人を最初にやったのは、単語帳をダジャレで覚えるという遊びのような勉強。
二人で「「こん鳥がびゅーっと」貢献する」とか訳のわからないダジャレを一単語につき30分くらいかけて作っていく。めちゃくちゃ効率の悪い勉強法ではあるが、無気力状態の自分にとっては最高のリハビリになった。

そのあと、ダジャレで単語を覚えることを一ヶ月くらい続けて、50単語くらい覚えた。放課後に受験勉強を必ずやるという習慣もできた。その一ヶ月後には、普通に友人と放課後20時くらいまで勉強するようになり、参考書がどれくらい進んだとか、楽しめに勉強をしていった。

高校3年生に上がるとき、まわりの生徒は受験勉強を少しずつスタートし始めた。受験勉強って何から始めたら良いのか、クラスで話題になることも多くなってきた。
その時に、すでに自分は半年ほど受験勉強を続けていて、完全に勉強の波に乗っていた。確かに、最初の三ヶ月くらいはしょうもない受験勉強をしていたかもしれないが、そのしょうもない三ヶ月を高2で終わらせたのは大きかった。

さすがに東大は厳しいと現実を見たが、志望校を九州大学に切り替えて、さらに勉強を加速していった。高校3年生の4月には、朝4時に起きて勉強、毎日6時間くらいは授業以外で勉強しているほど、習慣化できていた。

もともと国語が大の苦手で偏差値20。最終的にセンター試験も200点中70点と散々だった。ただ、理数系が数学・化学・独学の物理もセンター9割を超えて、英語に勉強時間を全振りしていった。最終600時間くらい勉強したけど、国語力が低すぎるのか、センターで良くて8割くらいで収まってしまった。

8月頃からもう受験勉強が間に合わないと思い、学校を休み始め、10月頃から完全に学校に行かなくなった。(親には「行ってきます」と言いつつ、市民会館的なところに行って1日10時間以上勉強していた)
センター終わった後に、志望校を決める3社面談で欠席数が以上に多いことに驚かれると思ったので、三者面談の直前に親に無断で休んでいたことを謝罪した。(背景を理解してくれて、全く怒られなかった)

前期で九州大学を受けて、後期で九州工業大学を受けた。
結局、前期は落ちて九州工業大学に入学した。

全力を出し切ったので、九大に落ちたことに不思議なほど後悔は全くなかった。小学校の時から、貧乏だから国立大に行けと言われて育ってきたので、母親は九州工業大に合格したことに涙を流して喜んでいた。大学に入学した年に母親は胃がんで亡くなった。仕事の掛け持ちで過労も溜まっていたんだと思う。感謝。

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