尻が終わりになったので肛門科に行ったら尊厳を失いかけた話
君たちは痔になったことがあるだろうか?
お恥ずかしい話だが、私は生まれてこの方ずっと腹が弱く、気がつけば痔主になって10年近くが経つ。
とはいえ、多いのは切れ痔で大概はボラギノールに頼ればなんとかなる程度の、ライト痔主だった。
激変したのは先週のこと。
仕事中に突然、尻に強烈な違和感を覚えたのである。
違和感はやがて鈍い痛みに変わり、次第に見過ごせない痛みとなった。ただ、座っているだけなのに尻がずっと痛いのである。
しかし時は年度末。山積みの仕事を前に帰宅できるはずもなく。痛み耐えること数時間。
帰宅する頃には寝ていても尻が痛い程だった。
風呂に入った際に恐々と尻に触れると、明らかに今まで体になかったでっぱりがある。というか、この大きさになるまでよく気が付かなかったな!?と言うほどの、痔が鎮座ましましていた。
よりによって翌日は座ってみるタイプのライブが控えていた。
今までの人生、恥ずかしいから行きたくないと避け続けていた肛門科にいく決意を固めたのであった。
恐れていた肛門科であったが、結果としては早く行けばよかった。
前を見えないようにタオルをかけてもらえるし、尻に指や管を突っ込まれるのは一瞬。
私は限界まで腫れていたのでかなり痛かったが、症状が軽いうちに行けばさほど苦痛でもないだろう。
病院からそのままライブに行ったが、ライブ中はアドレナリン出まくってて叫んだ時以外はさほど気にならなかった。
帰宅してから地獄を見たが。
お尻に注入する軟膏にお通じよくする薬もらって、症状も次第に改善してやったね!となれば、ハッピーエンドだったのだが。
本当の地獄が待ち受けていたのはこの後だった。
鬼門となったのは、尻に負担をかけないために処方されたお通じを良くする薬であった。
尻に軟膏を塗っていて肛門周りの滑りよくなる
×
お通じの良くなる薬
ここから導き出される答えは
ノーバウンド便である
便意を感じたと思った時には、すでに肛門でスタンバッている。
痛みなどもなければ、腹の違和感もない。
今までがFUJIYAMAのごときインターバルがあったとしたなら、その勢たるやドドンパ。
一瞬でも尻を緩めたら終わり。
尊厳との戦いの始まりであった。
とはいえ、耐えられるレベルだった。
昨日までは。
今朝から明らかに昨日までとは勢が違った。
出社した瞬間にヨーイドン!と下りて来られた時には、尻を引き締めてトイレに駆け込まざるを得なかった。
しかし、医者からもらった薬の服用をやめるわけにもいくまいと、昼も普通に薬を飲んだ。
おそらく、これが完全に間違いだったのだ。
そいつは駅から家までの間に起きた。
突然限界を振り切った便意が訪れたのである。
ドドンパどころの騒ぎではない。
便のテレポーテーションだった。
早歩きすら困難。どうにか尻を引き締めて歩く間は、家までの距離が2倍にも3倍にも感じられた。
玄関について靴を脱ごうと屈んだ瞬間。
あわや決壊という危機に直面し、後で床を拭けばいいと靴を履いたままトイレにピットイン。
下着を下ろした瞬間にダムが決壊した。
本当に後1分でも帰宅が遅かったら。靴を脱ごうと頑張ってしまったら。
人間としての尊厳を喪失していたことだろう。
靴の泥どころではない汚物を、泣きながら拭く羽目になっていた。
ここで流石に体質に合ってないのを悟った。薬はまだたっぷりあるが、服用をやめてまた病院に行こうと思う。
おかしいと思ったら、たとえ医者に処方された薬だとしてもすぐに服用をやめよう。
あと痔の人はこんな目に遭う前に早く肛門科に行こう。
それでは次回、3ヶ月治らない謎の手首の痛みで会いましょう(書きません)
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