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JRA全競馬場コース攻略ガイド(2023DB付)

競馬のファクターの中でも重要な各競馬場のコース特徴
一覧でまとめてあるもの少ないので一覧を作成して比較してみました。
特に重要視したのは以下3点
・最終直線の長さ
・初角までの距離
・坂の有無と高低差

同じコースでも距離によって特徴が全く違うので距離別でも比較しています。更に思い込みやイメージではなくデータの裏付けで分析するため2023年の各競馬場と各距離でのレースラップと勝ち馬の脚質分布を付けて分析してます。
【脚質分類説明】
・逃げ→最終コーナー1番手通過(通過順10-7-5-1みたいな捲くりも含む)
・先行→最終コーナー2~4番手通過
・差し→最終コーナー5~9番手通過
・追込→最終コーナー10番手以下
合計レース数に対する勝ち馬脚質を割合で表示(勝利数/レース数合計)
赤文字は最も勝率の高い脚質(勝率40%以上)

★芝レースに限定
 京都1400mなどレースによって内外変わるものは正確なデータ出せないため除いています。1Fのラップが出せない2500m等も同様。
★枠影響
 初角までの距離が1F(200m)無い場合、枠順通りに隊列決まることが多いため基本的には内優位。また、登り坂スタートの場合も同様。
(脚質と各馬のテン1F速さによっても変わる。強い馬は枠の影響小)
★坂影響
 坂スタートまたはスタート直後に坂ある場合、前半のペースが落ち着き逃げ先行が優位になりやすい。また、同じ距離でも坂を複数回通るコースは距離以上にスタミナ要求される。

全競馬場距離別コースデータ(2023データ付)

各競馬場比較

主要競馬場は東京・中山・阪神・京都の4つ
ローカル競馬場は中京・札幌・函館・福島・小倉・新潟
主要競馬場で開催されるレースは全体の約53%。ローカル競馬場まで覚えるの面倒くさい場合、主要4競馬場の特徴を抑えることをオススメします。

①東京競馬場

開催数トップ、長い最終直線を持ち紛れの少ない実力差のでるコース。
全コースで逃げ苦戦。特にマイル以下では差し追込優勢。どの距離でも先行優位も他の競馬場と比較し差し届く割合が高い。
最もレース数の多い1600mは初角距離・最終直線共に長く紛れが起きにくいため実力の誤魔化しが効かない、コーナーリング能力不要。
1800m、2000mは初角距離が1Fに満たないためスピード出にくくポジション取りに行きたい外枠先行馬は足を使う。
2400m以上は登り坂2回。後半3Fも上がり要するスタミナ要求されるレースになる。上がりだけでなく最終コーナでのポジションが前であることも必要。

②中山競馬場

高低差は全競馬場中トップ、主要競馬場の中では最も最終直線が短いことで有名なコース。マイル以上は坂を複数回登り、主要競馬場の中では最も上がりを求められない。逃げ先行優勢で差し追込は苦戦。
【内回り】
コーナの数が多く、急坂を2回登る。立ち回りの上手さ要求されるコースであり、平均上がりは35s台後半と早い上がりは求められない。
登り坂スタートで初角距離が短い1800m、コーナー途中からスタートする2500mはスピード出にくくポジション取りに行きたい外枠先行馬は足を使う。
【外回り】
1200mは珍しい下り坂スタート(他は小倉1200m)。テン1Fが突出して早く、スピード持続力が求められる特徴的なコース。基本的には逃げ先行優位。

③阪神競馬場

内外のコース形状で大きく特徴が異なるコース。
【内回り】
1200~1400mはスタート後下り坂続くため、テン1Fも前半3Fも早い。基本的には逃げ先行優位もペース次第で前潰れ差し届く。
2000mは坂スタートでペース上がりにくく前有利。2200mはスタート後のポジション争いでペース上がりやすく後ろ有利と傾向がガラッと変わる。
【外回り】
全コース中3番目の長い最終直線があり、上がりの速さが要求される。東京コースに似ているが下りながら加速しつつ最終コーナに入るので外に膨らむ差し馬を逃げ馬が凌ぐ場合もあり、脚質的には東京よりもフラット。

④京都競馬場

コース全体は平坦であるがコース途中に名物淀の坂がある。最終直線は平坦で上がりが出やすいコース。
【内回り】
最終直線は中山についで短い。スタート直後に坂があり前半3Fが落ち着きやすく、最終直線も平坦なため逃げ馬が止まらない事が多い。
【外回り】
内回りに比べ最終直線が長く、上がり勝負になりやすいため逃げ苦戦、差し優勢になりやすい。

⑤中京競馬場

高低差もあり、最終直線も長いためローカル競馬場の中では差しが届きやすいコース。2000m以上になると坂を2回登るためよりスタミナ要求され逃げは苦戦。

⑥札幌競馬場

洋芝であり、ほぼ平坦という特徴的なコース。
ローカル競馬場らしく小回りコースで最終直線も短いため、基本的には逃げ先行有利。また登り坂がないことから向こう正面から加速しそのまま減速しにくいため、捲くりが決まりやすい。

⑦函館競馬場

洋芝であり、ローカル競馬場にしては高低差あるコース。
ローカル競馬場らしく小回りコースで最終直線も短いため、基本的には逃げ先行有利。ローカル競馬場は主要競馬場に比べ水捌け悪く馬場の回復が遅いので雨や開催後半で馬場が荒れると外差し傾向となる。

⑧福島競馬場

高低差は少ないが起伏の多いコース。
ローカル競馬場らしく小回りコースで最終直線も短いため、基本的には逃げ先行有利。起伏が多く、高低差以上に上がりがかかるので馬場が外差し傾向になると特に差しが決まりやすい。

⑨小倉競馬場

1200mとそれ以外では傾向が異なるコース。
1200mは下り坂スタートでずっと坂を下り最終直線も平坦なので時計が早くなりやすいため高速決着への対応力が求められる。また超ハイペースにもなりやすいので前総崩れで差し追込も決まる。
1200m以外は小回りコースで基本的には逃げ先行有利だがローカル競馬場としては比較的高低差があり時計もかかるので、開催後半に馬場が荒れてくると外差し傾向となる。

⑩新潟競馬場

ローカル競馬場だが最長の最終直線を持つコース。最終直線は長く平坦であるため上がりは最も出やすい。
【内回り】
外回りより最終直線が短いので前半3Fの位置取り争いでペースが上がりやすい。外回りと異なりどの脚質が決まるかはペース次第。
【外回り】
最終直線が長いので前半3Fのペースは遅くスローの上がり勝負になりやすいため、上がりが使えれば差し追込でも決まる。全コース中最も追込みの勝率が高い特殊なコース。新潟外回りでの上がりタイムは他のコースとあまりに違いすぎるので比較する場合、補正した方が良い。


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