【名文推測】文豪を噛み砕く
QuizKnockの勉強チャンネル【QuizKnockと学ぼう】で公開された動画「クイズ王なら文豪の名文当てられる?いや超えられる!?名文推測バトル!」
これはクイズではない。バトルなのである。”推測”と謳っているが、目的は正解を当てることではない。周りをどれだけ唸らせるかである。
回答者は河村さん、伊沢さん、山本さん(+文豪)。それぞれの回答にその人の人となりが垣間見えるようで、とても興味深い内容であった。
動画を何回か見て、正解も分かり切っているのだが、私も私なりの回答を考えてみたくなった。
ということで今回は、私も名文推測をやってみようと思う。
皆さんもぜひ一緒に考えてみてほしい。
※以下、動画のネタバレを含みます。
私も名文推測してみる
第1問:太宰治『津軽』
主人公である「私」が青森へと到着し、かつて自身の家の使用人であった「T君」と話すなかでの一節。
からももの回答
大人とは、【取り繕った幼子】の姿である。
「私たちはいつから"大人"になるのだろう」そんな哲学じみたことをたまに考える。私自身、20歳であり世間一般的には「成人」であり、大人らしい行動を求められるようになってきた。「お世辞」「建前」「作り笑い」子どもの頃は持ち合わせていなかったものを、今では日常的にスキルとして発揮している毎日。まだまだ幼い自分を傷つけまいと、そんなもので取り繕い守っているのが大人なのでは。
第2問:アーネスト・ヘミングウェイ『老人と海』
物語の序盤、不漁が続く中で沖へと出た老人が今日こそは魚を獲ろうと準備する最中での一節
からももの回答
【波】はあったほうがいいが、【荒波】では駄目だ。
少し河村さんの回答と似ているような。
ここでいう波は刺激である。毎日を同じように過ごしては退屈である。だから波があった方がいい。しかし、荒波までいくとそれは楽しいどころか困難にまでなるだろう。
不漁が続く中、魚がとれれば刺激的だ。はたまた人魚など、物珍しいものがとれればどうだろうか。すごく刺激的で心が弾む気がする。しかし、物理的な荒波がやってくれば魚が取れるどころか漁にも出られない。漁に出ている最中にやってこられたらたまったもんじゃない。
第3問:夏目漱石『虞美人草』
物語の冒頭で、登場人物の「欽吾」と「宗近」が会話する場面の一節
からももの回答
「愛嬌と云うのはね、ー【僕には必要のない】武器だよ」
愛嬌なんてなくても生きていける。寡黙で無愛想でも友人がいる人はいるし、愛嬌があっても交友関係が上手くいかない人だっている。「愛嬌」というのはその人を構成するたったの一部分でしかない。たったのそれが欠けていたって他の何かで補えばいいだけだ。
まとめ
楽しかったけど、難しかった。その証拠にこの記事を下書き状態のまま約2ヶ月保存していた。
第2回目がつい先日投稿されたので、それも自分で推測してみたい。まだ未視聴なので、今度は動画を見ながらQuizKnockの皆さんと共に推測してみたい。今回は少なくとも、他の回答と同じにならないようにしたり、無意識に寄ってしまいそうになったから。
皆様もぜひ一緒にやりましょう。
からもも
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