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だんじり祭りに思う事

一時期、仕事の関係で貝塚市に行っていたときに耳にするのは「だんじり祭り」
泉州の泉大津と泉北郡忠岡町の境を流れる大津川左岸以南田尻町付近まで所謂だんじり祭りの盛んな地域である。だんじりとは他方で言う「山車」の事であり泉州以外の地域でもこれらを「だんじり」(又はだんぢり又は地車)と呼ぶ。
もっとも有名なのは9月の中旬に行われる「岸和田祭り」(地の人は旧市の祭りとも呼んでいる)。
コレは実際岸和田の町々、貝塚市の町々の四つ角でよく見られる白い線が引かれているそこには「地車停止線」と書かれており、所謂岸和田など泉州地域で見られるだんじり祭りの最大のウリの「やりまわし」をする際のだんじりの停止位置である。ここから半円形上に先頭から綱先(主に子供会や新團と呼ばれる青年團の新入生が配置、綱中は小学生から中学生、綱元は主に高校生以上大学生や青年團のベテランが、それぞれ綱を握り、弛まない様に綱を張り詰める。青年團の卒業間近の「追い役」が固唾をのんでそのタイミングをはかる。年番と呼ばれる高齢者の合図で「追い役」が笛を吹くや、綱先が走り綱中がそれに連なり、綱元が曲がる方向と反対側へ一旦綱を引き込み
大屋根の「大工方」と呼ばれる「町」のキャプテン的存在が団扇で指示を出し、曲がる内ゴマ側の「前梃子」が梃子をコマにあてがい、地車の後方の後梃子が適正な方向へ梃子に結ばれている緞子と呼ばれる綱を引く。
コレを一日何度も市中を周回し、地車にキズを付けずに祭りをするのが泉州で生まれ育った男のプライドである。が、世はそんなに甘くなく、毎年一人以上この祭りで命を落としたりけがをする事数数多、又1基一億円の制作費が掛かる、それは地車に掘られた時代絵巻のジオラマが随所にあり、電柱などにぶつかって大屋根を壊してしまう事もしばしば、泉州以外に住む自分は何故ここまでして祭りに惹かれ、祭りに惹かれるのか?それは彼らの心中にしか解らない。

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