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8.剥がそうぜ! カサブタボール!

「ゾルディック家」ってあだ名がついた。
あと牛乳だと思ってたものが脱脂粉乳だった。

貧乏オモロエピソードには事欠かない家でございます。

ふるやのもり

あと面白かった(面白くはない)のが、鼻毛石家の父は遊び呆けていて家に帰ってこないことが多かったんですけども、「遊び呆けてていて家に帰ってこない」と小さな子供に言うのは憚られたのか、そういう時、母は「お父さんは『ふるやの森』で迷っているみたい」と言ってました。

ふるやの森、の意味もよくわからないまま、幼心に、みんなの歌の「まっくら森」みたいなものを想像しては、なんか大変なところで、なかなか帰ってこれないんだろうなあと納得してました。
その後、大きくなって(いうて小学生くらい)、本当の帰ってこない理由を知ったわけですが、正直、その時よりも、この昔話を知った時の方がバチクソにビビリました。

古家の漏り!?!森じゃないんかい!!!!!

なぜ母が「ふるやのもり」を地名にしてしまったのか?
なぜこのチョイスだったのか?
借金苦の最中、配偶者が遊び呆けている時、「お父さん大丈夫かなあ?」と素直に心配する子供たちを見て、母が何を思っていたのか?

今となっては聞く気もありませんが、笑えばいいのか泣けばいいのかよくわからないエピソードでございます。

なんか最近、こんな感じの昔のことを思い出してはちょっぴりアーウーとしています。
大体のことはとてもネット上に書けたもんじゃないのでお口チャックしますが、なんかアーウーモードです。

私は極端に考える癖があるので、昔の傷を見ようとすると「私はなんて不幸でなんて可哀想でだったんだ!!」「我が家は思ってたよりクソだった!!」とイヤーな感じの劇的な気持ちになりかけるんですが、そういう感じじゃなくて、悲しかったことも、楽しかったことも、不幸だったことも、幸せだったことも、全部嘘なく本当だったなと、自分憐れんだり家庭を憎んだりするためじゃなくて、今後いい感じに自分の人生を歩むための振り返りになったらいいなと思います。

でもマジでなんで「ふるやのもり」だったのかは気になってきたな……。しかし聞く勇気はない……。

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