DISCO ELYSIUM がイマイチだった話
長くなりそうだし、せっかくだからnoteを活用してみる。
自分は比較的様々なジャンルのゲームに手を出してるが、これまでCRPGにほぼ触れてなかった。
「ほぼ」と言うのはジャンルの定義が自分の中で確立できてないからである。ただでさえ定義の話をすると厄介なジャンルだしね。
CRPGっぽい要素のあるゲーム・・・Fallout3やディアブロ、エルデンリングなんかはプレイ済み。
なので楽しめなかった理由がCRPGというジャンル由来なのか、DISCO ELYSIUM(以下ディスコと略)特有のモノなのかはまだ判断に迷ってる。
散々感想と評価が出尽くしたタイトルではあるが、手持ちのゲーム経験と語彙で駄文を書き綴ることで得られるモノもあろうと初note執筆に至る。
前置き終わり。
まずは楽しめた点から
・己の内面との対話
論理・共感・権威・反応速度 等の各要素がそれぞれ別人格として事あるごとに話しかけてくる。
自分の中の別人格なんて設定は珍しいものではないが、このゲームでは20以上の自分が混在してる。
なんなら物言わぬ無機物や死体まで語り掛けてくる(全て主人公の妄想だが)。
脳内会議、自問自答を対話形式で常に見せつけられるのは狂った主人公を描く手法として新鮮。
・プレイヤーと主人公が共に世界を学ぶ
ゲーム開始時点で主人公はほぼ全ての記憶を失っている。
名前も今ここにいる理由も定かではない。
なのでプレイヤーと主人公の「世界の解像度」が一致する。
何もわからずに情報を求めて街を右往左往する主人公とプレイヤーのメンタルの共感度はかなり高い。
以上
ここから駄目だった点
かなり多い
・何度も読まされるガラの悪いテキスト
登場人物のかなりの割合がアル中orヤク中orチンピラor精神疾患持ち。
異常者の登場頻度が高すぎて異常性がなんのスパイスにもならない。
そして連中の会話の大部分がイキってプレイヤーを罵倒したり、支離滅裂な言動で困惑させる内容。主人公自身も支離滅裂。
もしかしたら英語原文はもっとウィットに富んだ読み応えのあるテキストかもしれないが、会話の度に本筋と関係のない罵倒を受けたり横やりを入れられる(なんならプレイヤーの別人格も参戦する)。
得られる情報量に対する汚い飾りが多すぎる。
何故ゲーム内で酔っ払いやクレーマーの対応みたいな立ち回りを延々とせにゃならんのだ。
・退廃を良しとする中二病的嗜好
とにかく薬物とアルコールとセックスの話が多い。
もう正直なところ痛々しくて読むのがつらい。
いくら舞台設定や大量のテキストで飾り立てたところで、不良に憧れる未成年やヤクザを神格化する中年と同類に思える。
・思考の定着化要素がアンフェア
定着するまでの時間はパラメータにマイナス補正がかかる仕様は問題ない。
定着後のボーナスが不明なのは理解に苦しむ。
しかも覚えた思考は入替可能ではなく、邪魔になってもスキルポイントを消費して忘却する必要がある。
こんな一方的にプレイヤーに不利なランダム性は全く面白くない。
・移動可能範囲やアクセスの不出来
移動可能範囲が非常に分かりづらく、無駄に狭い。
往年のPS1時代のゲーム(FF8とか)並に。
階段まわりは特に悪い。
また、人物やオブジェクトにアクセスするための座標も狭く、何かを調べたり誰かと会話するために一々もぞもぞと微調整しないとアクセスできない。
主人公に随伴する同僚のキムはその唯一の座標を塞ぎやすく、そうなるといつまでも目的座標に移動できずにウロウロモゾモゾ・・・・なんでこいつに接触判定つけたの?
・CS版への最適化不足
カメラが迷子になったり世界が壊れたり・・・
エンディングスタッフロール中に強制終了はちょっと酷い。
・情報過多
世界を構築するためのテキストが多いことはGood要素だが、本筋の事件解決に必要ない情報とほぼ見分けがつかない。
仮想世界の世界情勢とか歴史とか政治思想とか全部追う気力なんてない。
本筋を追ってれば自然とディスコ世界が理解できるように作られていてほしい。
・スキルチェックのストレス
大半のスキルチェックでは能力値補正とは別の補正要素がある。
要は証言をゲロらせるための有利な補足情報を持っていれば成功確率があがる。
運よく低確率を突破=補足情報が得られるイベントを消失する
補足情報を揃えた高確率状態で失敗=リトライのために関連能力を伸ばす(伸ばさないとリトライ権利自体を得られない)or別解法の探索が必須
特にリトライ条件がキツい。ダメージペナルティだけじゃ不満か?
成功しても失敗してもストレス要素になってる。
結局自分はもう中盤からは50%以上のスキルチェックはセーブアンドロードで絶対突破するようにした。
装備品のパラメータ変動も余計な要素。
真面目に対応するとなるとスキルチェック毎に会話終了して装備画面開いて最適装備に切り替えて再び会話開始という儀式が必要となる。
面倒臭い。
・UI等が不便
装備品のソートがない
マップの現在位置確認がない
ファストトラベルがろくに機能しない
選択肢の 選択済み・未選択の色が 薄い赤・濃い赤 超見分けづらい
総評
舞台設定や膨大なテキストへの評価が高い人には良ゲーになるであろう作品。プレイヤーに与える情報の取捨選択や、快適に遊ばせるためのその他の作り込みがあまりにも荒い。
最後に
・↓↓↓事件の真相への不満(ネタバレ込)↓↓↓
散々引っ張っておいて最後はぽっと出のストーカーの衝動的な狙撃ってあんまりだろ!
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