Cloerのワッフルメーカー

Cloerで焼いたワッフルが食べたくて食べたくて、
もう何日も血眼になって、
ワッフルメーカーを探している。

四角くない、ハート型。
薄くて、カリふわ。
あのごつい、一枚でお腹いっぱいになっちゃうやつじゃなくて、
何枚でもたべられそうなやつ。

どうしてないんだ、と私は泣きそうな気持ちになる。
母が焼いてくれたワッフル。
どうして無くなってしまうんだろう。
この間まで当たり前にあったはず。

細かい違いが気になって、
私はずっとずっと悲しみにくれている。
永遠に失われるものはたくさんあるから
それを悲しみ出したら、
開けてしまった禁断の箱だ。

結局、私は
それと似たワッフルと、全く違うクッキーを作った。
あまり似てなかったし、クッキーは甘過ぎたけれど。
悲しみに対処できただろうか。

クッキーは家族にとても人気だった。
甘すぎるのが良かったらしい。
私はまた新しく、また失われるものを作り出す。
良くても悪くても、次々と。

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