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【カズト・コバヤシ ドラマ・映画レビュー】あらすじと評論

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古い映画とドラマなどのレビューです。
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#映画感想文

エッセイストを育てる家 四話 ドラマ「父の詫び状」レビュー(続) 向田邦子

 なお、主人公である恭子本人はまだ若い女優さんが演じており、隣家に住む若い男性への淡い恋…

映画「サンセット大通り/ビリー・ワイルダー」レビュー ー 怪談の生まれるところと監…

ここで監禁を契機とする執筆をモチーフととらえると、それぞれに事情があって収監された者が…

映画「サンセット大通り/ビリー・ワイルダー」レビュー ー 怪談の生まれるところと監…

さて、思いがけない状況に巻き込まれた主人公であるが、脚本の修正の作業はそれなりに充実し…

映画「自転車泥棒」レビュー 失われた円環あるいは父の教訓 1話

 いつだったか、少なくとも随分昔であるが、淀川長治さんが、テレビのこの映画のロードショー…

映画「自転車泥棒」レビュー 失われた円環あるいは父の教訓 2話

「自転車泥棒」はリアリズムの映画なので、難解な映画に頻出する象徴やシンボルだけの謎めい…

映画「自転車泥棒」レビュー 失われた円環あるいは父の教訓 3話

 ここまで自説を展開したところで、重要なテーマを書き漏らさないよう話を進めたい。映画には…

映画「サンセット大通り/ビリー・ワイルダー」レビュー ー 怪談の生まれるところと監禁される小説家ー 1話

 評論家の種村季弘氏は、ビリー・ワイルダーの映画を「気分の好い、ある晴れた日に、ヨーハン・シュトラウスの音楽を聴いたり」するような贅沢な時間だと評している(「楽しき没落」)。彼の映画は「オーストリア=ハンガリー二重帝国という古いヨーロッパの文化の没落後の余韻を楽しむように作品は作られている」のだという。確かに、このビリー・ワイルダーの映画のタイトルの「サンセット大通り」は、よくある華やかな大通りの名前ではあるが、サンセットつまりは黄昏の時間を示していることにはすぐに気づく。