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京住日誌 7日目

【What happened today】
 何時に寝ても目覚めるの3時50分。それならば特に抗わないことにする。まだ薄暗い中、ベッドを出て、シャワーを浴び、コーヒーを入れる。デジタル新聞は更新されてないから、司馬遼太郎「花神」を読み耽る。6時を前に猛烈な?空腹に襲われたので、朝食を作った。

稲荷寿司はスーパーで買った。半額!

 作ったと言ってもごく簡単な朝食で、メニューは昨晩スーパーで買った半額の稲荷寿司とやはり昨日作った茄子の味噌汁の残り。食後はもう一杯コーヒーを淹れて、デジタル新聞3紙を斜め読みする。そして本格的に?勉強タイム。
 応仁の乱は人間関係が入り乱れ、敵味方が目まぐるしく入れ代わり分かりにくいさに拍車をかけていると言われる。その典型的な例に名前問題があると思う。どういうことかというと、足利将軍家は初代尊氏から15代義昭までで「義」の字が使われなかったのは初代尊氏だけだ。そして応仁の乱関係者にはこの「義」を使っている人物がやたらと多い。義就(畠山)、義敏(斯波)義廉(斯波)、義則(赤松)、義雅(赤松)義直(一色)など枚挙にいとまがない。もちろん偶然ではない。諸大名は「義」は足利家の専売特許?だから畏れ多くて避けようとするのが原則だ。それにも関わらず「義○」が多いのは諸大名が名前に「義」を使用することを足利将軍家が許可するからだ。「与える」といういいかたの方が正しいかもしれない。足利義政は応仁の乱前後にこの手を乱発した。例は「義」ほど多くないが「政」もまた曰く付きの文字だ。義政は「義がダメなら政があるさ」とばかり政長(畠山)、政元(細川)、政弘(大内)、政則(赤松)らに「政」を与えている。
 応仁の乱はいくつもの要因が重なり、勃発したが、その一つが畠山家、すなわち畠山義就と畠山政長の家督争いだ。対立する両者に自分の名前の一文字を与えている足利義政がどういう立場にあったかよく分かる事例の一つだろう。要するに足利義政は日和見的でみんなに良い顔をしがちなのだ。こういう彼の態度は応仁の乱を泥沼化する一因となった。
 朝が早いからお腹が空くのも早い。自炊を原則としているが気分転換も兼ねて?ランチを食べに出かけた。事情があってGoogleマップは使えないから(苦笑)美味しそうなお店を求めて四条、三条へと上っていく。
 京都はご飯が美味しいと思っていた。今まで旅行者としてこの地を訪れて不味い店に当たったことがないからだ。しかしながら大阪出身で昨年から京都に住み始めた脇さんは「大阪に比べると京都は不味い店が多い」という。そうかなぁと思っていたが計らずも本日、「もしかしたら脇さんのいうことは正しいかもしれない」と思う出来事が起こった。それは烏丸御池のシャレオツな(死語?)和食屋さんだ。この辺りは時にうなぎの寝床と称される町家を改装したお店が多い。家賃は高い地域だろうから、ひとつの町家を分割し、いくつかの店舗が入っているという形態をよく見かける。その和食屋さんもそんな店だった。思い出したくないから詳細は書かないけれど、和食屋さんなのにご飯(お米)の炊き方がなってない。怒りに震えながらお店を出た。どうか大人気ないと、言わないでほしい。この京都滞在は「たった44泊」だ。前述したように自炊が原則だけど、比較的リズナブルなランチを外食で楽しみたいと思っている。その貴重な一食を奪われるのは本当に悲しい。 
 店を出た後は町をそぞろ歩き。美味しそうなお店が並ぶが不味いご飯でお腹はいっぱいだから入ってみる気にはなれない。こういう時に悲劇は重なるものだ。突然?これまたシャレオツな(死語2)そして高そうな鞄屋さんが目に飛び込んできた。もちろん買うつもりはないけれど、気分転換も兼ねてと言い訳をしながら冷やかしてみる。男性用は2階ということで案内された。すると超イケメンの若い店員さんが近づいてきて「宜しかったら、手に持ったり肩から掛けてみてくださいね」と言われる。最近気付いたが、僕は美女以上にイケメンに弱いらしい(苦笑)。その場を立ち去ることが出来ず、店員さんの商品説明に耳を傾ける。「こちらの商品はお色が2種類、それぞれのお色は質感の異なる皮目ですから、計4種類ございます。お持ちしてみましょうか?」

おいおい、並んじゃってるよ

 決死の覚悟でその店を後にすると今度は本屋に行く着く。「鞄に比べたら本の値段はかわいいモンだね(謎)」とばかり入店。すると一冊の本が目に飛び込んでくる。

なんでそこにあるの⁈

一難去って又一難とはこのことだ。

 問題は夕食だ。朝の段階では朝日新聞毎週金曜日掲載の「人生レシピ」から、「トマトスパゲティ」を作るつもりだった。しかしランチの仇は今日晴らしたい。「江戸の仇を長崎で討つ」みたいな?(違うかも)。そこで初日から気になっていたホテル近くにある気軽(そうな)イタリアンに入店。メニューを見ると「生ビール ハートランド」の文字が目に飛び込んでくる。今日の勝利?を確信。長崎バンザイ(うむ?)だ。

ハートランドはサッポロクラシックの次に好き

こうして7日目の京都が無事終了。めでたしめでたし。

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