世の中は、理不尽にできている

理不尽って嫌だよね。僕も大嫌い。

やっぱり、

「努力は認められたいし、努力していない人は
   低い評価であって欲しいな」

と思う。


でも本来、この世は理不尽にできているんだよね。

原始時代で考えてみよう。

この時代の理不尽というのは、たとえば、こんなのがあるよね。



① 毒ヘビに噛まれる

原始時代は、どこに毒ヘビがいるかなんてわからないよね。

「知らずに毒ヘビの横を通り過ぎようとしたら噛まれてしまって」

というアクシデントは、きっと数多くあったと思う。


② 川の氾濫に巻き込まれる

原始時代は、川に堤防なんて無いよね。

大雨が降ると、すぐに川が氾濫したと思うんだ。


さらに、今のようにラジオで情報を聞くなんていう事もできないから、
何も悪い事をしていないのに、

「家族が、急に濁流に飲み込まれた!」

という悲劇も頻繁にあったと思うんだ。



③ 罪の無い、赤ちゃんが亡くなってしまう

本来、動物は赤ちゃんが1番弱いよね。

原始時代は病院も薬も無いから、僕ら人間は、
野生動物と大して変わらなかった。


だから、

「たくさん子供を産んで、その中で、何人か生き残れば良い」

という考え方が常識だったと思う。


原始時代は他にも、まだまだ理不尽な不幸があったんだろうね。

いずれにしろ現代より、頻繁に、かつ、ランダムで、
不幸が人間を襲っていたと思うんだ。


人間は、他の動物に比べ、ダントツに頭が良いよね。


だから、理不尽な出来事に対して、ただ指をくわえて我慢する
という事ができなかったんだろう。


そこで、人間の最大の武器である『知恵』を使って、
理不尽が起きないように工夫を積み重ねていったんだよね。

結果、理不尽の絶対数は、原始時代に比べれば激減したよね。


さっきの例で言えば、毒ヘビの対策としては、
人が住むところにはコンクリートで舗装し、
毒ヘビが住めないような環境を作った。


川が氾濫する事については、堤防を作ったり、
防災無線を作ったりする事で、被害が出ないように工夫した。


『赤ちゃんの死亡率が高い』という事についても、
医療のレベルを上げて、この問題を解決してきたよね。


おかげで今では、無事に生まれる事の方が当たり前になったよね。

原始時代でも、災害などで死者が出た時は、みんなが悲しんだと思う.

ただ、その時代は、周りの人たちも似たような不幸を体験していた。



だから、心から慰めあえたし、被害者も、

「みんなもヒドイ目に遭っているんだから仕方がない」

と、あきらめきれたんだと思うんだ。



しかし、理不尽が滅多に起きなくなった現代では、
不運なできごとに見舞われると、

「なぜ、私だけがこんな目に会わなければいけないんだ?」

と不公平感に埋め尽くされてしまう。


結果的に人間は、大昔に比べ、理不尽に
弱くなってしまったと思うんだ。

この、みんなが怒りに震えてしまう理不尽に対して、冷静にいられたり、

「また1から頑張るよ」

と、笑顔で強がれる人がいた場合、
その人はきっと魅力的に映るんじゃないかな?



特に今のようにコロナで世界中の人がツラい時には、
なおさら闇夜の光のように魅力的な人に映ると思うんだよね。


そしてなにより、自分自身がストレスに強くなると思うんだ。

……まぁ、言うのは簡単だけど、
実際にそうできるようになるのは難しいね。


言ってる僕も、できる自信が無いからね。


でも、とりあえず、この事を心にとめておくだけでも、
ストレスを減らす効果があると思うんだ。

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