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ひとりで歌うことの良さ・ミニ発表をやってみた

4年生の音楽の授業。花束をあなたにの歌唱を扱った。授業の流れは、①マネ歌い②ミニ発表である。②のミニ発表は、最後の「かざってとどけましょう~」の部分のみ歌うというものである。今回のふりかえりでは、この‘’ミニ発表‘’の実践についてふりかえりたい。内容を短くまとめると、以下のようになる。

・かざってとどけましょう の部分のみ 一人ずつ歌う
・不安な人は先生と一緒に歌う。(挙手して知らせておく)
➨一人で歌えるようにするために、ここまでにやっておくことはないかな?
 例えば、日常的に一人で歌うシーンを設けるなど
・全員歌い終わったときに、
 心にぐっときたと思う児童の演奏を挙手で発表する。
➨ICTを活用できないかな? 
 心にぐっと来た児童をメモしておける。

それでは、実際の授業の様子を思い出しながらふり返っていきたい。

授業の様子

「今日はミニ発表をするよ」と子供に伝えた。すると、「ええー」「やりたくないなあ」という声が聞こえてきた。全部じゃないから大丈夫。最後のかざってとどけましょうの部分だけだからと伝えると、「それならいいか」と言っていた。ただこのときに、それでも嫌だなと思っている子もいただろう。不安な人は、手を挙げてね と伝えた。先生も一緒に歌うから。このように話して半ば無理やりミニ発表を始めた。

ミニ発表を始めていくときに、友達の声に耳を傾ける必要感があったのだろうか。聴くポイントを明確にしないまま初めてしまった。ただ、それでも友達の歌声には興味があったのだろう。自然と拍手が起こったり、きれいーという声が聞こえてきたりした。

今日の実践で、印象に残った児童がいる。A君とB君だ。A君は、自分に自信があまりないと思われる児童だ。昨年度、A君が三年生だったとき、教室に入ることができなくて泣いている姿を見たこともあった。そんなA君だったが、一人歌いでは先生と一緒に歌うことを選んだ。そして歌ったところ、正しい音程で伸びのある声で歌うことができていた。私は、「一人でも挑戦してみる?」と声をかけた。すると、「うん。」と言って一人で歌うことができた。とても伸びのある歌い方だねと声をかけて、A君をお手本にしようと声をかけてもう一度歌ってもらった。そのあとに、A君の真似をしよう!とみんなで歌った。

次に印象に残ったのは、B君である。B君は一人で歌ったあとに、「最後が上手くいかなかった~」と悔しそうにしていた。そういえば、B君はサッカーをやっているみたいで、総合の時間に「もっと体力をつけて走れるようになりたい」と言っていた。B君は上手になりたい。という気持ちが人一倍強いのかもしれないな。

A君・B君の二人とも、授業がおわった後の休み時間に何度かミニ発表で歌った部分を歌っていた。A君は、なんで歌が上手くなったんだろう?と話していた。私は、もともと上手だったのが見つかっただけだと思った。もっと早く見つけてあげられればなとも思った。

ミニ発表は正直時間がかかる。だけど、これをやると、自信をもって歌うことができる児童が増えるのも事実だ。A君のように、自信がないように思われる児童が輝く瞬間を増やすことが大切にしたいことなのかもしれないと思った。


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