2023年にもなってCDを買うことに囚われている
サブスクリプションが浸透した現代。映画、ドラマ、音楽、漫画、服、車に至るまであらゆるものにサブスクが存在している。
特に音楽や映画というものは、DVDを買ったり映画館に行くよりも、CDを買うよりも、サブスクで済ませた方が良いと考える人が多いと思う。もはやレンタルショップでDVDやCDを借りる、そしてCDやDVDの現物を購入する、といった文化は廃れつつある。
私自身も音楽サービスのSpotifyを利用している。非常に便利で、無料プランでもそこそこ使える。ただし、課金はしていない。シャッフル再生しか出来ない上、スキップ制限もあるし広告もつくが、他のサービスと違い、音楽がフルで聴けるという理由だけで使っている。あまりサブスクにお金をかけたくないからだ。しかし、音楽にお金をかけたくないかと言われると、そうでもない。
自分の部屋を見渡すとCDが沢山ある。
これだけ見ても「多い」と感じる人はいると思うし、同世代の人と比べるとかなり多いんじゃないかと自分でも思う。
身の回りにいる同年代の人々は、「人生の中で一度もCDを買ったことが無い」という人が多い。音楽が好きという人でも、場所を取る・高い・サブスクで済むといった理由でCDを頻繁に買うことのない人が多い。
そんな中、私は一人黙々とCDを買い続けている。
5年ほど前にCDを少しづつ買い初め、大学進学後には購入する量が増えていき、いつの間にかめちゃくちゃ増えていた。
これは近所にある中古用品店で買った、CD収納が出来るインテリア。一つの面で50枚程度入る、縦長の直方体のものだ。4面あるので、およそ200枚は入る。
それも、全て埋まってしまった。
そう考えると自分は異様にCDを買っているのではないかと思い始めてきた。実際、アルバイトの給料の大半がCDに費やされている。
恐ろしいことに、これだけCDを買っておいてまだCDを買いたいという欲望がある。なんならどんどん買い足されていっている。先週もCDを6枚買った。
こんなことを繰り返していった結果、どんどん収納スペースが無くなって、CDを積み重ねていく生活になっている。ショッピングモールにある小さなタワレコの1コーナーくらいはCDがあるんじゃないかと思える。
なぜ、サブスクで満足しないのか。
これは、クレカの設定がどうとか、現物があると安心するとか、綺麗に並べて気持ちよくなりたいとか、サブスクやネットでは聴けない音楽などがある、といった色々な理由がある。
その中で「安いから」という理由で買っていることもある。私は普段、CDは中古で買うことがほとんどなので、一度にそこそこの枚数を買ってしまう。110円のレンタル落ちコーナーや、ブックオフの550円/330円コーナーに自分の人生や音楽観を揺るがす作品があるかもしれないと考えると、ついつい多めに買ってしまう。アホな学生なので、安くて多いといったものには惹かれてしまう。月額1000円程度で色んな音楽を聴けると考えると、550円のCD2枚で赤字なのだが。それでも、CDは紛失したり手放したりしない限り、サブスクの期間の1ヶ月以上、下手すりゃ死ぬまで手元に残ってくれる。サブスクサービスが急に消滅するような事態も無いとはいえないので、手元に残すというのはやっぱり重要な気がしてならない。
ただ、中古のCDを買う事で少し後ろめたいこともある。
中古を買うとなると好きなアーティストや音楽業界へ、直接的な利益を還元できない。自分が還元できているのは、せいぜいYouTubeとか Spotifyの再生数のようなほぼ利益にならないものだとか、ごくたまに行くライブのチケットや物販の売り上げくらいだろう。音楽活動をする上でCDの売り上げというものは結構重要なものなので、そこには申し訳なさを感じる。無料の魔性や安さに囚われた、音楽を手軽に享受するだけの人間になりかけている。
すいません、アーティストの皆さん。新譜はちゃんと買います。
ここまでCDを買っていることやその理由について買いてきたが、結局CDを手にして思うのは「なんかいいな」ということである。
私は、好きなアーティストがデジタル・リリース限定でアルバムなどを出した時、少し物足りなさを感じる。やっぱり現物が欲しいという気持ちがあるからだ。置いてあることで安心感があるというか、買ったんだなぁとなるというか、語彙力が無いせいで上手い表現が出来ないのだが「なんかいいな」という感情になる。
勿論、CDで音源にならないのならば、普通に配信アルバムやEPなどは買う。CDそのものに価値を見出してはいるが、何よりも好きなのは音楽である。現物がどうかとか、値段がどうかといったことを全て無視して、手持ちの金を叩いてでも手に入れたい、ずっと聴いていたい音楽がある。元より、音楽が好きでなかったらこんなに大量のCDを買うことはないのだから。
というわけで、これからのnoteでは主に音楽の話を書いていきたい。音楽経験ナシ、専門用語はよく知らない、アーティストの知識も深いわけでも無い。
ただ、音楽に対して好きというだけじゃ収まらないような重い感情を持っている人間なので、これから細々と何かしらについて書いていきたい。おわり。
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