知らない問題への対処(番外編)

ご無沙汰しております。

期末監査が終わる頃までには修了考査の記事を書ききりたいと思っていましたが、公私共に思ったより忙しく、だいぶ時間を空けてしまいました。

次は科目別の考察記事を出す予定でしたが、その前にショート記事(自分基準)として、表題のテーマについて触れたいと思います。

知らない問題が出たらどうしますか?

と聞くと、修了考査を受けられる多くの方は、おそらく

「とにかく埋める」

と答えられるかと思います。

正解!

…では記事を書く意味が全くないので、少しだけ補足させていただきます。

修了考査の問題は、科目にもよりますが、(私レベルだと)時折見たこともない問題が出題されます。

印象に残っているのは、委託加工先取引における有償支給取引の会計処理(会計・収益認識基準適用指針)やコロナ税制(税)ですかね。

全く知らなかったですけど、頑張って書いた記憶があります。

修了考査は、同じ科目であっても、公認会計士試験とは出題傾向が大きく異なる場合があります。

特に会計。

私は財務諸表論が好きで、論文式試験では偏差値60相当の点数を超えることができましたが、修了考査の会計では全くと言っていいほど役に立ちませんでした。

論文式試験では、基準の背景を中心として、なぜそのような会計処理をするのか等、会計処理等の考え方を問うものが多く、理解度が試される試験でした。

一方、修了考査では、どう会計処理(開示)すべきかというところに始まり、適用指針や実務対応報告からの知識問題やIFRS(会計処理方法)からたくさん出題されます。

印象としては、「この処理知ってる?」、「実務レベルの細かいところまで基準等を読んでる?」、「IFRSだとどう処理が変わるか知ってる?」と聞かれている印象です。

論文式試験でこんなのが出れば、計算を除きほとんど埋没となり、合格に必要な素点はすこぶる下がるだろうという印象です。

そんな試験ですが、大半の人は60点を超えて合格していきます。

論文式試験のような厳しめの採点だと、合格者でも3~4割くらいしかとれそうにない試験であるにもかかわらず…です。

修了考査は「絶対評価」であることが強調されているので、これを信じるとすると、

「修了考査は論文式試験に比べて採点が甘そう。」
「知らなくても、多少ズレた回答をしても、何か書けば部分点がくる見込みがある。」

ということが言えそうです。
(ただし、体感として、税はあまり期待できない(採点厳しめ)と思ってます…)

この点は、過年度の「修了考査に向けて」という、日本公認会計士協会の修了考査受験生向け動画で、

「過去の経験、テキスト、先輩等の話を思い出して、その場で筋道を立てて考えて何らかの解答を示して欲しい」

的なメッセージがあったので(今は最新版しか見れず確認できません)、もしかしたら出来が悪くて試験委員も採点に苦労するケースがあり、とりあえず何か書いたら、大きく外れてなければ部分点が来るケースがあるように思います。

ただし、一方で、

「出題の意図を考慮していない回答もあるから、問題文をよく読んで回答してほしい」

的なことも言っていたので、
出題の意図を無視して、聞かれたことと全然違う解答をした場合は、何か書いても点数は来ないかもしれません。

ちなみに、私の場合は、知らない問題に出くわした場合は、もう一度森に戻ると言いますか、大局的な考え方(例:対象となる会計基準の全体的な考え方の方向性、監査基準におけるリスク・アプローチの考え方)に立ち戻って、聞かれていることに対して、(間違っていようが)的確に答えることを意識して回答していました。

私の場合、監査未経験者のため、監査手続などを聞かれた場合は、想像で答えざるを得ないケースがわりとありましたが、

記録と文書の閲覧、質問はだいたいどれもやるだろう、これは分析的手続に頼るしかないだろう等、打算的な解答をしたケースも多々あります。
(良かったかどうかはさておき、これで監査は成績Cで耐えました…)

以上です。

全然ショート記事じゃなかった…。

そろそろ修了考査のことが気になってくる季節になったかと思うので、科目別の記事も何とか出せるように頑張ります。。。