修了考査の受験戦略(R3)【総合】

こんにちは、ユーです。

前回の記事も、課題研究並みの超長文となり、書く方も見る方も疲弊する代物になってしまいました。

今後はできる範囲で要点をコンパクトにまとめていきたいと思います💪

さて、今後の記事ですが、修了考査の成績通知も届いたので、本題(※)に入っていきたいと思います。
※ 自分の勉強方法・戦略・勉強時間・手応え・成績(総合・科目別)

今回は令和3年度(合格年度)における受験戦略(総合編)です。

令和2年度まで

振り返り(後編)の記事のとおり、令和2年度まではかなり勉強時間が少なく、あまり考えずに進めてしまっていました。

ちなみに各年度の勉強時間(推定)は、

2016:15時間
2018:20時間
2020:80時間
合計:115時間

くらいでした。

合格率低下も相まって、この勉強時間だと私にはさすがに厳しかったですね。

ちなみに、振り返り記事でも掲載した令和2年度の成績はこちらです。

令和2年度修了考査成績通知書(不合格)

正直、思ったよりは良かったというのが第一印象でした。

他の不合格だった方の成績を拝見しても、概ねC以上の成績だったように思います(Dはあっても一科目程度、Eは見たことがない)。

問題自体は論文式試験よりもエグいものが出ることもありますが、素点が3~5割となることが多い論文式試験よりも採点は甘めです(特に理論)。

ただし、税に関しては他の科目に比べてシビアだなと思いました。

当初の成績予想と結果を比較すると、

(予想)→(実際)
会計:E→B
監査:D→C
税:C→D
経営:B→B
倫理:B→B

となっていました。

出題ミスによる全員正解があるとは言え、かなり悪い(E予想、良くてD)と思っていた会計がBで、Cくらいはあるかなと思っていた税がD。

監査未経験なこともあってよく分からないまま書き殴った監査がC。

印象としては、会計や監査が比較的甘い採点になっている一方で、税については素点がほぼそのまま得点になっているのかなと感じました(経営・倫理はどちらかというと素点そのままの印象ですが、問題が比較的簡単)。

次回合格のためには、当初耳にしていた噂通り、税をどうにか底上げしないといけないと強く感じました。

得点戦略(目標点)

令和2年度の結果を踏まえて、令和3年度試験において各科目別に目指す得点を設定しました。

これは論文式試験のときも意識した点であり、稼ぎにいく科目と守りにいく科目を決めました。

全ての科目で満遍なく合格ラインを狙いにいくと、どれか1科目失敗しただけで不合格となってしまいやすいと考え、このような戦略を立てた次第です。 

実際、論文式試験では会計学(特に財務)で59(財務:62)と大幅に稼げたため、経営学が44という酷い成績でもカバーできました。

ちなみに財務(特に理論)で稼ごうと思ったのは、ボリュームの割に得点比率が高く、効率が良いと考えたためです(好きなのもありましたが)。

同様の考えで修了考査にあてはめると、私の場合は以下の通りとなりました。

(目標点)
会計:60、監査:55、税:60、経営:75、倫理:70
総合:62

経営・倫理で稼ぎ、会計・税は何とか合格ラインに乗るようにし、監査は未経験につき55でも良いと考えました。

経営・倫理を稼ぎ科目にしようと思ったのは、ボリュームの少なさと難易度の安定感です。

テキストの厚さを見ても分かるかと思いますが、これらの科目はボリュームが少なめで、かつ、過去4回ともそこまで難しいと感じたことはありませんでした(特に経営。ただし、ITについては一定の実務経験あり。)。

倫理についても近年は狙われるポイントがある程度似かよっていたので、比較的対策しやすいと感じました。

なお、ポイントとしては目標点を7割台に留めている(やりすぎない)という点です。

得点源にしたいからといって、8割以上目指そうとすると、結構な時間を割かないといけなくなり、他の科目が疎かになるおそれがあると思ったので、7割台を目標にしました。

ちなみに、経営・倫理で平均75取れたとすると、他の科目は平均55でも合格になります。

どの科目もCを取ることはそこまで難しくないことを踏まえると、55で良いのであればかなり気が楽になります。

一方、会計・監査・税を得点源にしようとすると、原典を読み込んだり、計算演習をたくさんやらないと中々難しい気がしますし、少なくとも時間は結構とられると思います。

勉強方法・時間

まず勉強方法ですが、私の場合はとにかく

テキスト・例題

です。

これは日商簿記から修了考査まで一貫しています。

なお、答練を否定しているわけではありません。アウトプットの練習→復習はやるに越したことはありません。

答練中心の勉強をするというのが、私はあまり好きではないという感じですね。

理論も計算も体系的に論点を覚えていくことを重視しているので、個人的に答練はそれがやりにくい(やろうとすると加工等が面倒くさい)と感じていたためです。

テキストや論点(覚えるポイント)が体系的にまとめられた問題集の周回が性に合っていました。

また、修了考査は論文式試験のように偏差値を競うものではないため、みんなが解ける問題を解けるようにすることはあまり意識しませんでした。
(得点調整はあるかもしれませんが、未知なので)

よって、個人的な優先順位は

テキスト・例題→個別問題集→過去問→答練

でした。

ただし、過去問は重要視しており、出題傾向の把握や時間配分の練習等を行うためにも必要だと考えています。
(アウトプット教材としては過去問が一番良いと思っています。)

修了考査は1科目3時間とかですが、何気にそれでも解答時間に余裕がないんですよね…。
(主に会計・監査・税)

私は比較的解答に時間がかかる方ではあるんですが、論文式試験では全て時間内に解ききれたものの、修了考査だと解ききれなかったときが何度もありました(酷いときは一枚白紙)。

特に監査は計算なしの3時間書きっぱなしなので、結構しんどいです。
(握力に影響するレベルで、体力的にもしんどい。)

よって、修了考査を初めて受験する方は特に、時間を計って過去問に取り組んでおいた方が無難です。

そこまで言っておいて、なぜ個別問題集より優先順位が後なのかと言うと、私はもう既に3回修了考査を受けており、どういうものかはある程度理解していたためです。笑

そして個別問題集はアウトプットというよりインプット教材として使っていました。
問題の解答手順を頭に思い浮かべてすぐ答えを見る(実際に解かない)というやり方です。

とにかく勉強時間が取れなかったので、全く知らない論点を作らないように、穴を埋めるように勉強していきました。

ちなみに、2021年度(令和3年度)の勉強時間は以下の通りです。

2021:150時間(※)
※会計:55時間、監査:15時間、税:70時間、経営:6時間、倫理:4時間
(2016~2021累計:265時間)

また、推定を含めた累計時間の内訳は以下の通りです。

勉強時間累計(2016~2021)

予定よりも全然時間が取れませんでした。

仕事が一年間ずっと大変だったのと、土日も子どもを見ており、勉強できる時間が平日と大して変わらなかった(30分~2時間)ことによります。

こうなるとテキスト・例題も全ての教材を一周することすらままならないので、弱い部分や出題可能性の高い部分をひたすら強化していきました(詳しくは各科目編にて)。

テキスト回す時間がないなら答練中心にやればいいじゃんというのが多数派の考えだと思いますが、2018年度は答練しかやらずに失敗した声を複数耳にしたので、頑なにテキスト・例題に拘りました。笑

そして、稼ぐ科目の経営・倫理の勉強時間が短く、守る科目の税・会計の勉強時間が大半となっているのも、ある種修了考査対策の特徴です。

経営・倫理は前年もBだったので、さらっともう一周(何なら試験ド直前に)するだけで終わらせて、とにかく税や会計のよく分かっていない論点の対策に時間を割きました。
(会計の前年Bはラッキーだったので、時間を割きました。)

監査は事例が多く、出題傾向が安定的ではないので、委員会報告書の要約だけ押さえました。

おそらくですが、勉強時間の比率については、税・会計が大半となるのは、他の合格者の方も同じだと思います。

論文式試験と比べても、計算のレベルはより基本的なものになりますが、さすがに丸々忘れてしまうと得点に響いてしまいます。
(理論は少々論ズレしても部分点をもらえる印象が、計算は正答しないと点数がこない。)

会計と税は時間を多めに、
特に、税にはより一層力を入れて取り組むことをおすすめします。

令和3年度結果

令和3年度修了考査の成績はこちらです。

令和3年度修了考査成績通知書(合格)

ようやく合格できました❗

税がCだったのは少し残念でしたが、ほぼ狙い通りの結果となりました。

合格率が去年並みだったら落ちていたかもしれませんが、一昨年・去年が異常だったということで…。笑

正直問題自体は全体的に去年より簡単だったと感じており、体感としては2018年度(平成30年度)と同じくらいの印象でした。
(しっかり勉強する人が増えた分、2018年度よりは合格率が良くなった印象)

例え去年並みの合格率でも合格できる力をつけようと思ったら、やはり時間が足りていなかったですね。

考察

何だかんだ長くなりました。
短くまとめるのは難しいですね。

最後にこれまでの経験を踏まえて思ったことをまとめます。

まず勉強方法ですが、まずは予備校で与えられた教材をこなすことを優先したので良いのではないかと思います。

テキスト・例題、個別問題集、過去問、答練と全てを満足にこなしたら十分合格レベルに達することができると思います。

やはり予備校教材はよくまとまっていて、勉強しやすいです。

予備校(教材)を利用するのであれば、原典や補習所教材については、余裕があれば、もしくは、補完的に触れるので良いのではないかと思います(修了考査の合格だけを考えるならば)。

次に勉強時間ですが、個人的には、

400時間

が一つの目安になるのかなと思います。

体感ではありますが、これくらい時間が取れれば、予備校教材をある程度周回し、過去問や答練にも取り組むことができると思います。
(会計士試験のときのように、一から覚えないといけない箇所はそこまで多くないので、隅々まで覚えようとしなければこんなところかなと。)

今回の試験であれば、300時間くらいでも合格している人がそこそこいる印象です。

なお、原典なども読んで万全を期すのであれば、

600~700時間

くらいかなと思います。
ここまでやった人はほぼ受かっている印象です。

なお、合格率が高い回ほど、ほとんど勉強せずに合格される方が多くなります。

日頃の仕事や勉強の取り組み方が優れていたり、要領がとても良かったり、記憶力が良かったり、運が良かったり、要因はさまざまだと思いますが、そのような方は現にいらっしゃいます。

なので、どんなに勉強していなくても、諦めなければチャンスはあると思いますが、私のような凡人は普通に何度も落ちましたし、しっかり勉強して合格確率を高めた方が良いです。

以上、結局長くなりましたが、総合編は以上になります。

今後もペースはゆっくりめですが、各科目別の考察も行っていく予定ですので、よろしければ読んでいただけると幸いです。

ありがとうございました。🙇