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休憩

あまり思い出したくない部分に突入するので現実逃避を。

くろくまくんという牛の管理システムをご利用頂いている皆様へアンケートをお願いしております。
昨日、さっそく沢山のお返事を頂きまして目頭が熱くなる思いであります。

ボクの考えとしてご利用頂いている方の意見や要望を聞く事が最も大事な事であると考えています。
ですから無限のカスタマイズに対応しております。現在は無料ですが些か限界を感じていますので今後は少しお銭を頂く決断をするかもしれませんがもうちょい頑張ってみます。

無料期間がほぼ終わって来ましてボクは半分位は辞めるかなと思っていましたが驚いた事に97%のお客様が継続してご利用頂けております。とても驚いていると共に皆様に必要なものをお届け出来ていると実感しています。

これはボクの今までの経験と言うかスタンスなのですが辞められるお客様を引き留めたり何故辞めるのか等の意見を求めたりしません。
その意見は我々には全く必要無いですしこれまでお客様だった方には気持ちよくサービスを終了して頂きたいからです。
感謝の気持ちしか我々にはありませんしまた、必要になったら戻って来て欲しいと思っております。

お客様のデータはお客様のものです。我々はそれまで集められた全てのデータはご利用を辞められる時は全てお返しする事を約束しています。我々を恐がらないで頂きたいのです。不安に思わないで頂きたいのです。ボクもスギコも根っからの牛飼いですから同じ業界で働く皆様を苦しめるような真似はいたしません。

安心してご利用ください。

昨日、Twitterを見ていて気になった事が1つ。考え方は様々ですしボクは何も否定するつもりはないという事を踏まえてボクの考え方を聞いてください。説教でもないですし時代と共に考え方ややり方は変わって行くという割りと豆腐並みの脳ミソは持っております。

北美津久ー安福久という交配はどうなんだろうと言う感じのツイートだったと思います。

ボクはまだこの交配をした子牛を見たことがないと言う点を踏まえて考えます。

高く売れるかも知れないし売れないかも知れない。それを母に出来たらその子牛は高く売れるかも知れない。確率は25%位かな?
その確率なら市場に出た子牛の中で選んで買った方が早い。しかし、近交退化が出ている場合、繁殖性に非常に問題がある可能性が高い。

これは種雄牛を造る改良と繁殖牛を造る改良の中間地点みたいな牛でそのどちらでもないかなと思う。近交係数も中途半端な数値で弱い個体が出る可能性が若干あるけど付けて欲しいならつけますんで決めてくださいって授精に行った農家さんには言うかな。

答えは市場にあります。それはいつの時代もです。

くろくまくんには近交係数の計算機能が組み込まれています。これはどえらいシステムで授精する母牛に対して全ての種雄牛を交配した時の近交係数を表示してくれます。

近交係数が上がる事の問題点は枝重の低下と繁殖性の低下です。これは全ての生物が逃れられない因果です。

最近、未経産牛等で子宮や経管の変形した牛が非常に多くなってきていませんか?15ヵ月齢位になっても9ヶ月齢くらいの子宮の牛等が大変多くなってきています。

ボクは何故これが問題にならないのか大変不思議に思っていました。これまでは受胎させる事が出来ても次の世代ではもう不可能なのでは?と思うほど深刻です。

獣医師さんに聞いたら獣医師は治療出来ないものは正常とみるとお答えを頂きました。

なるほど、だから問題として認識されていないんだと。

繁殖経営に於いて繁殖性と言うのは一番大事な部分です。どんなに高額な子牛を販売しても生産率100%を超える農場には経営上まず敵いません。

くろくまくんご利用のお客様にそんな農場さんがいます。

繁殖母牛がおよそ300頭ほどいますが生産率は110%ほどを達成しています。

この牧場さんは近交係数に昔から着目していまして係数2.0以下に抑えるように努力されています。
繁殖性はバッチリですし子牛の発育も素晴らしいものがございまして非常に高値で子牛を販売されております。
母牛に改良の成果と言うものが出ているんです。
繁殖農家さんの仕事はいくつかありますが精液を交配するにあたってその母牛をどういう風に改良するのかってところが最近は疎かになっているような気がします。

我々の仕事はより良いものを生産するという点が大事な事かと思います。血統的な改良はもちろんの事、皆様が飼養されている母牛の悪い部分を無くし良い部分を伸ばすというバランスを持って改良してくれたら嬉しいなとボクは思います。

近交係数はくろくまくんが教えてくれても牛を見る目は皆さんご自身が養うしかありません。どうか沢山の良い牛を見て改良に頑張ってくれたらとくまテックは思っております。

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