中学受験 SAPIX6年生 「漢字の要」解説 入試でよく見かける熟語(1) 133頁


「入試でよく見かける熟語」について、関連の漢字熟語などを中心に書いていきます。

漢字については、白川静の「常用字解」(初版)と大修館の「漢語林」(第五刷)、岩波「漢語辞典」(第一刷)を参考にしています。

「操作」

 「操る=あやつ・る」操縦、操船。
「みさお」(意志をかたく持って変えないこと)節操、情操。
「作」も「サ」「サク」と二つの読みがある。「発作」「作業」など。

「貴重」

 「貴」は「貝」があるように、元々「物」が「とうとい」の意味でしたが、後に「人」にも使われるようになりました。

「重」は「おも・い。おも・んじる」「かさ・ねる」「え」
他の重要な熟語:重複、重宝、二重(ふたえ)、羽二重(はぶたえ)


「故障」

「故」の意味は「ふるい。もと」「わけがあって。わざと。ことさら。事故(悪い出来事)」
熟語:故意=わざと。故宮:昔の宮殿
故人:日本語では「亡くなった人」。漢文では「古くからの知人=親友」のこと。
故郷:ふるさと。故国:

「障」の意味は、
「さわる」 支障=さしさわり。寝不足は体に障るよ。
「ふせぐ。さえぎる」障壁=仕切りの壁。障害=さまたげになるもの


「伝統」

「統」の形は「多くの糸が集まるとところ」で、それを「あつめまとめる、まとめる、すべる」の意味になります。
統一:多数のものを一つにまとめること。
統治、統制、統率、統計


「興味」

「興」音読み「コウ」とよむときは、「おこす」「ふるいたつ」「さかんになる」
熟語としては:殖産興業、興奮、復興、再興

「興」音読み「キョウ」とよむときは、「ゆかいがる」「気分が盛り上がる」「おもしろみ・たのしみ」
熟語としては、興味、余興、不興を買う。


「飼育」:飼って育てる。
育児=児を育てる。「熟語の組み立て」の知識をつかいました。
「育」を「そだ・てる」だけでなく、「はぐく・む(育む)」も読めた方がいいかもしれません。


「背景」

音読みは「ハイ」だけ。
訓読みは「せ、せい」(国語)背丈=せたけ。背比べ=せいくらべ。背泳ぎ。背広=せびろ
「そむく、そむける」:背信=信頼にそむく。 背任=任務にそむく。


観察

「観」の部首は「見」。「みる。くわしくみる」の意味をもつ。

「察」は「冖」と「祭」からなる漢字で、「神様」に関する意味が原義です。
「あきらかにする・うかがいみる・みる」
「かんがえる」の意味もある。考察する

熟語;検察。明察。診察。警察。





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