中学受験 SAPIX6年生 「漢字の要」解説 入試でよく見かける熟語(3) 134頁


「入試でよく見かける熟語」について、関連の漢字熟語などを中心に書いていきます。

漢字については、白川静の「常用字解」(初版)と大修館の「漢語林」(第五刷)、岩波「漢語辞典」(第一刷)を参考にしています。

「具合」


「具」:原義は「神様のために祭器に供え物をいれて用意する」の意味で、「そなえる、そなわる」「つぶさに、くわしく」の意味に広がりました。
後に広く「器具」のことをいうようになりました。(家具、道具、武具)

具申:上役・上級機関に自分の意見を申し述べること。
完備:欠けるものがなくそなえている。冷暖房完備。
具体:現実的に形や姿をそろえていること。


「感謝」

:ありがたいと感じて礼をのべること
「感」は「心がうごくこと」。心に感じて「おもう」ことをあらわしています。
「謝」の意味は「わびる、あやまる」です。
「陳謝」事情をのべてわびを言う。


「従来」

「従」は、「人が前後に並ぶ形」と「⼻」は「道を歩く」で、「前の人の後ろについて歩く」ことから、「したがう」の意味になります。
従事、服従、従順


「約束」

「約」の漢字は、「糸を曲げて結ぶこと」を意味しています。
「むすぶ、しばる、ちかい」の意味になります。また「おおよそ、あらまし」の意味があります。(要約、簡約)
「束」象形文字で、「木々の枝をたばねてくくる」形です。「たば、たばねる、しばる」結束


「管理」

「管」は、「⺮」と「官」からなります。「竹のくだ」にあなを開けた楽器のことを表します。管楽器、気管支のように使います。
「管制塔、管理、保管、管轄」などに使われる「菅」は、「官」の発音と同じことから、「つかさどる、一定の枠の中に入れて受け持つ」になったようです。


「経験」

:実際に見たり聞いたりやったりすること。
「経」の文字は布を織る織機のたて糸のこと。よこ糸は「緯」。
「経緯」とは「ことの成り行き、すじみち」のことを言います。
「経過」通りすぎること


「修理」

「修」は、「きよめる、言動を正しくする、学問や技芸を身につける」などの意味があります。
「修学」学問を身につけること。(学問をおさめる)
「修身」正しい行いができるように身をととのえること。(身をおさめる)


「承認」

「承」の意味は「尊い人の命令をうけたまわる。うける」
「承知」相手の要求を聞き入れること。
「伝承」古くからの風習や芸能などをうけついで後世に伝えること」



「省略」

「省」の漢字は「強い力のある眼差しで見回る」意味です。見て回る(=巡察)ことから「省察」(自分のことをかえりみて善悪・是非を考えること)=反省。この意味では「かえりみる・みる」になります。
見て回って取り除くべきところがあれば取り去る=「はぶく、へらす」の意味が生まれます。省略


「納税」

「納」は「織り物を税としておさめる」が原義のようです。
出納(すいとう)金銭のだしいれ
納屋(なや)物置小屋
納戸(なんど)物置部屋
納品、納入、納得。








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