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絵でご利益!全国の色々な厄除絵と妖怪

 コロナウィルスの影響を受けてか、Twitter上で急激に伸びた「アマビエ」伝承イラストの数々。いろんな妖怪や伝承があるんだなぁと本当に勉強になりまくりなのですが、そこでふと。
 他にもこういった伝承あるのかね?と想い至り、自分なりに調べてみました。調べた内容は大まかに「絵を描いたら厄除の効果がある」とされている伝承などについてです。

・アマビエ
まずはアマビエ。すでに数多くの専門家が述べていらっしゃるので簡易的な紹介にとどめておきます。
1846年の江戸時代。肥後国、今でいう熊本県の海沿いに出現した妖怪。
役人が確認しに行ったところ「豊作がこの先続くが、それ以後流行り病が蔓延する。自分の絵を見せるとよい」と言って去っていったそうな。
人面魚にくちばしとロングヘアの生えた姿かたちをしている。
専らTwitterではかなりキュートに描かれている。アマビエや江戸時代の絵師たちもにっこりだろう。

・件(くだん)
1827年に越中、今の富山県近辺で出現した妖怪。アマビエと同様に預言を言い残す。こちらは人面牛のよう。

・神社姫
1819年に肥前国、今の佐賀県で出現した日本のツノを頭にはやした人面魚。
アマビエと同系統の人面魚(人面鳥?)かと思われるが、こちらはどちらかといえば細長い姿かたちをしている。
竜宮より来たという彼女はアマビエと同じく預言を言い残して消えたという。

・十二支獣
中国では古来より十二神将という語法を司る神々を進行していた。
そこに十二支をあてはめた考えが広まり、結果生じたのが十二支獣。
十二支すべての獣の要素をもった完全無敵合体ロボみたいな存在だが、実際その通りらしい。
絵にかいて持っているだけでもご利益あるとか。子供は大喜びだろう。

・元三大師
こちらはうって変わって元三大師というお坊さん。正式には良源という。
平安のころ、鬼に姿を変えて疫病神を祓ったことから降魔札として今日にまで受け継がれている。
子供がみたら泣きそうなこわいアレだ。自分も祖父母の家に行くたびに見て泣きそうになったのを思い出す。
ちなみにこの元三大師。おみくじの創始者だそうな。バイタリティと智恵にあふれる素晴らしいお方だったのだろうなぁ。
またまたちなみにだが、また今年の10月には厄所元三大師像の特別開帳が東京都調布市の深大寺で行われるという。
この機会に一度行ってみてはいかがでしょうか。
https://www.jindaiji.or.jp/about/ganzandaishi.php

というわけで簡易的にだがあるいくつか紹介してみた。年代ごとに日本各地で厄除絵はあったようだ。実に興味深い。
また、以下は参考文献にさせていただいたサイトや論文の等のURLとなる。
面白いので一見の価値あり。ご覧頂ければ幸い。

参考文献
https://chinki-note.blogspot.com/2018/04/jinjahime.html
http://blog.livedoor.jp/yoohkai/archives/10834949.html?.link_prev=1

http://www.nichibun.ac.jp/YoukaiGazouMenu/column.html
妖怪データベースは全国津々浦々の妖怪をまとめたデータベース。
まだご覧になってない方々はぜひ一度見てほしい!
色んな文化に根差した、色んな面白おかしい妖怪が見れる。
創作の資料収集や、見識を広げるなど多様に使ってほしい。

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