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選手の仕事(セカンドキャリア)12

 リスペクトコラムです。
 当ブログではJリーグキャリアサポ―トセンターがあった時代から、選手のセカンドキャリアについて気にしており、気付きがある情報があればリスペクト記事にしています。今回も元Jリーガーの盛田さんのいい事例があったので、紹介させていただきます。お名前を聞いた時に、記事にしたような覚えがありましたが、ずっとキープして結局記事に至らなかった模様。ラーメン店を開く夢を実現した元Jリーガー盛田さんの事例です。

【「ラーメン屋はJリーガーよりも難しい」プロ19年・盛田剛平(47歳)が家族に内緒で始めた第二の人生「正直、赤字」でも、なぜ笑顔?】
「ラーメン屋の店主を務めるのは、サンフレッチェ広島や浦和レッズなどのクラブを渡り歩き、Jリーグで19年間プレーを続けてきた盛田剛平(47歳)だ。2023年の暮れ、前日に放送された全国ネットのテレビ番組の影響もあってか、14時を過ぎても店の前には行列が出来ている。」
「一見、順調そうな毎日を過ごしているかと思いきや、盛田はこんな言葉を絞り出す。
『店をはじめて半年強、正直赤字ですね。ラーメン屋は甘くない。私にとってはJリーガーを続けるよりも、繁盛したラーメン屋を続けていくほうが難しいかもしれません』
「現役時代はサポーターから『ラーメン師範』とも呼ばれた男に、自身のセカンドキャリアについて聞いた。盛田の朝は早く、夜は遅い。そして、週7日間スケジュールはびっしりと埋まっている。J2ザスパクサツ群馬でプレーした2017年シーズン限りで現役を引退後、『浦和レッズハートフルクラブ』のコーチへと就任。現在もコーチとして小学生たちの指導に当たる日々を過ごしながら、いわば副業としてラーメン店を開店させた。だから2023年3月のオープン以降は、『盛田軒』のオーナー兼店長、サッカー指導者、そして2児の父と、“三足の草鞋”を履いた生活を送っている。」

「2006年にJリーグキャリアサポートセンターのインターンシップ制度を利用し、都内の『谷やんラーメン』で実際に厨房に立つ機会があった。大学時代から全国のラーメン屋を食べ歩くのが趣味で、選手時代も年間100店ほどのペースで食していた盛田にとって、調理に関心を持つのは必然的な流れでもあった。」

「その後はラーメン好きが高じて、試合会場やファン感謝祭などで自身が監修したラーメンを出品することもあった。この頃から、時折、自身でラーメンを調理していたが『あれだけラーメンを食べてきたのに、いざ自分で作るとまずかったんですよね』と、そう簡単ではないことを思い知る。それでも、いつか自身の満足するラーメン屋を開きたい、という思いを次第に強めていった。」

「コーチの仕事の傍らラーメン店をオープンする――精力的なセカンドライフだが、ラーメン屋に関しては、修業時間が限られ、経営についても本格的な勉強をする余裕はなかった。当然、周囲の反対は相当なものだった。
『家族には本当に一切相談せず、こっそり進めたんです。相談すると猛反対されるのは分かっていたので……。それに、兼業を許してくれたレッズのためにも、キャリアの成功例となりたいとも思っていました。だからこそ、絶対に失敗は許されない、と覚悟を持ってのぞみました』」
「ようやく夢が叶った。しかし、その熱い想いとは裏腹に、経営は芳しくない。居抜きで入った物件だが、結局自身が考える店作りを行うために2000万円以上をかけて改装し、支出も想定より増えた。開店当初はメディアに取り上げられたことでサポーターやファンが足を運んでくれていたが、次第に客足は遠のいていく。利益度外視で経営を行ったため、毎月のように多額の赤字を垂れ流していた。現役時代の貯金もそろそろ底をつく。盛田はいきなり岐路に立たされた。」

出典:Number Web 

 ご自身のこだわりで改装費2千万円ですか、決して安い開業費ではないですね。確かに一般的にラーメン店は経営がそう簡単ではないと聞いた事があります。ライバルも多く、常時待機列ができるくらいに繁盛すればいいですが、余り客が入らないと、儲けも出ないとも聞きます。実際に周りでも長続きしなかったラーメン店がいくつもありました。利益度外視で経営をされていたそうですが、細かく原価計算や収支計算をしたら、赤字体質になっていて、やればやるほど赤字が膨らむだけというパターンに陥っていたのかな。続いて後編です。

【「サッカーの採点は見ないが、食べログは見る」“元Jリーガーのラーメン屋”わずか半年で大幅リニューアルの理由「妻は今も大反対しているが…」】
「元Jリーガーのラーメン屋。開店時は決して客足が鈍いわけではなかったが、次第に課題を露呈した。『今考えれば、どんぶり勘定だった』と振り返る価格設定や仕入原価、人件費などのいわゆるFL(food and labor cost)値の見直しの必要性を痛感する事態となった。」
「試作を繰り返した『真っ白なスープ』
 オープンから半年ほどが経った頃、盛田は大幅なリニューアルを決断する。『まずは自分が変わらないといけない』と、修業した道場などに再び足を運びアドバイスを求めた。また、とにかくラーメンにかける時間を確保するために営業終了後も深夜まで試作を繰り返した。
 オープン時の盛田軒では多くのメニューを採用していたが、現在では品数を絞り『鶏白湯』を看板メニューとして売り出すように変更。自らが頭を悩ませながら改良を重ねた結果、『SNS映えも狙える真っ白なスープ』という答えにもたどり着いた。」
「あっさりめのスープと濃厚に絡み合う麺の食感は、たしかに筆者も経験したことがない味覚で、試行錯誤の痕跡が舌先にまで伝わってくる。リピーターも増えつつあり、評判も上々だ。
 そんな成果もあってか、11月のリニューアルオープン以降は、自身が納得出来る売上げにまで到達し、行列もできるほどになった。」
「もう一つ、飲食店経営の中で直面した課題が、スタッフへのマネジメントだった。もともと口数が多い方ではなく、選手時代もいわゆる“背中で語る”ようなタイプだった。しかし、“プレーヤー”から“監督”の立場になった今、何事も『おそらく伝わっているだろう』では許されないとも感じている。」

出典:Number Web

 ひと昔前は引退した相撲取りが居酒屋を開業するパターンをよく聞きましたが、どういう店舗を展開するか、一つはアルコールの有無が利益体質に影響があると思います。アルコールは儲かりますが、飲酒運転の取り締まり強化で最近はすっかり恩恵が減っているようです。
 飲食業を起業したといえば、元岡山の関戸さんもそうですね。カレー店もまた経営が簡単な業態ではないと思うので、よく地に足を付けて頑張って欲しいと思います。個人的にはいかにファジアーノ色を抜いていくかだと思っています
 Jリーガーに限らず、トップアスリートのセカンドキャリアは、そう簡単には進まないと思います。よく経験者から出る話ですが、現役の時から空き時間にスキルアップを行う事がコツの1つと。
Jリーグ・セカンドキャリア関連⑨:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20231103
〃              ⑧:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20230906            
〃              ⑦:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20230204
〃              ⑥:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20211218
〃              ⑤:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20180317
〃              ④:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20131227
〃              ③:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20130618
〃              ②:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20100611
〃              ①:https://blog.goo.ne.jp/kataru-kai/d/20050915
#がんばろう石川 #がんばろう能登

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