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Brutus - Unison Life


ベルギーはルーヴェン出身の三人組、Brutusの3rdアルバム『Unison Life』は、かのDeafheavenやRussian Circlesをはじめ、Chelsea Joy Wolfe姐さんやEmma Ruth Rundleが在籍する気鋭のポストメタルレーベルのSargent Houseからリリースされているだけあって、AmenraやOathbreakerを排出したポストメタル大国でも知られるベルギー出身という潜在的な資質を以って、その手の現代ポストメタル然としたアプローチを著しく強調する一方で、過去に気鋭のレーベルと呼ばれたHoly Roar Recordsの創始者アレックス・フィッツパトリックの置き土産となったUKポストハードコアのSvalbardやRolo Tomassiとも共鳴する、そのポスト・パンクやオルタナの影響下にあるUKミュージック的なギターのメロディを楽曲の軸としながら、著しく洗練されたサウンドを紡ぎ出すことに成功している。

SvalbardやRolo TomassiらのUKポストハードコア勢が一人また一人とブラックゲイズ化していく中で徐々に花開かせていった、それこそデンマークのMØLやUSのAstronoidに肉薄する焦燥と刹那が激しく入り乱れる超絶エピックなエモさと、Brutusの絶対的フロントウーマンであるステファニーの内に秘められた感情をダイレクトに訴えかける、またSargent House入りした事により呪詛的な新たな表情を発現させた獣性むき出しのハスキーボイスが、さながら感情と感情のぶつかり合いによって、バンドそのものをワンランク上の次元、その高みへと導いている。


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