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壊れたXboxコントローラーを分解したらなぜか復活した話

数ヶ月ほど前、Xboxコントローラー(通称箱コン)のRBボタンが効かなくなってしまった。以前から微妙に効きが悪い時があったが、ついにうんともすんとも言わなくなった。

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仕方なくマイクロソフトに修理を依頼することに。

まずはデバイスをアカウントに紐付け……と思ったのだが、シリアル番号を入れても認識してくれない。もしかしてXbox本体を購入せずにコントローラー単体だとデバイスとして紐付けできないのだろうか。

そしてよく考えてみると購入から3年以上経っており完全に保証期間外である上、保証の対象だったとしても修理ではなく新品と交換という形になるという情報をキャッチした。
まあ、マイクロソフトはソフトウェア屋さんだからデバイスのサポートが雑なのは仕方ないか。(さすがに雑すぎる気もするが……)
そんなわけで修理に出すのは諦めて新しいコントローラーの購入を検討していたところ、随分前にコントローラーの変換アダプタという便利なものを買っていたことを思い出す。

元々はSwitchで箱コンを使うために購入したものだが、PSに繋いだり、逆にPCにプロコンやDUALSHOCKを繋ぐことも可能だ。
さっそくすでに使われなくなっていたDUALSHOCK 3を変換してに接続!これでめでたしめでたし……と思っていたのだが、どうも手になじまない

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慣れというのは恐ろしく、ここ数年はずっと箱コンを使用していたため(前述の通りSwitchも箱コンでやっていた)、他のコントローラーでは拒絶反応が出る体質となってしまった。

自力で修理

やはり新しく買うしかないか……と、その前にどうせ買い換えるならダメ元で自力で修理するのはどうかという名案が湧き出てきた。そんな簡単に修理できるのか?と思ったが、調べてみると意外と単純な作りになっているらしく挑戦してみることに。

必要なもの

まず必要になるのが交換用のRBボタン。Amazonで調べてみると交換用の部品がいろいろとヒットする。もちろんマイクロソフト純正のものなど存在せず、ほとんどがMade in China。さすが世界の工場、なんでもあるな。
今回はeBayを利用した。中国から発送されるが送料は無料、値段は日本円で300円ほどだ。

もう一つ必要なのがドライバー。特殊ドライバーのT8Hが必要になる。上記の交換用部品とセット販売されているものも多いため、そちらを購入するのもありかもしれない。
実は少し前に別件で特殊ドライバーが必要になった際に、115種類セットになった欲張りすぎセットを購入していたため追加で買う必要はなかった。

Amazonで調べると他にも欲張りセットが安く大量販売されているため、精密機器をいじくり倒す予定がある人は買っておくと幸せになれるかもしれない。正直なところ半分以上は一生使わない気もするが

修理開始

購入から2周間ほどして部品が届いたため、さっそくオペを始める。

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(余談だが中国本土ではなく台湾から送られてきた)

まずはひっくり返してバッテリー用のカバーを外す。

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この時点で若干基盤が見えているが、まずは貼られているシールを剥がす。このシールを剥がした時点で保証の対象外となってしまうらしいが、もはや関係のない話。

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絶望的に深爪だったためピンセットを利用。

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ある程度剥がせたら指でゆっくり取っていく。

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珍しく綺麗に剥がせた。

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まずはここのネジを外す。

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使うのは星型のT8H。いじり止めがついているため、普通のT8(穴なし)は使えない。

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しかしながらT8と言いつつ穴が空いているドライバーもあるらしいので、購入時にはちゃんとチェックするべき。

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外れた。普段から自転車の整備で六角レンチをゴリゴリ回している身としては、ほとんど力を必要としないのはありがたいところ。

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……と思ったのだが次は意外にも力技。グリップの部分を無理やり外す

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隙間に爪を入れ込んでこじ開ければいけるらしいが、入れ込む爪がないためピックを利用して開けた。

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カバー側のツメが本体にひっかかる形になっているため、無理やり外してもまた押し込めば固定できる。

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もう片方も外す。初回はかなり慎重に進めたため10分ほどかけてしまったが、慣れれば1分程でサクッといける。

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左右のグリップそれぞれに2箇所ずつネジがあるため、こちらもT8Hで外していく。

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全部外すと裏側のカバー全部がゴリッと外れる。基盤むき出し。

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普段見られない内側が見れるってすごく面白い。なんとなく解剖実習みたいになってきた。

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もちろん表側も固定されていないため勝手に外れる。こちらは基盤むき出しではない。

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コントローラーの振動ってグリップ内部にモーターを仕込むことで実現していたのか。意外にも原始的な方法でびっくりした。

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LB,RBボタンを交換するため、まずは中央のカバーを取り外す

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しばらく格闘し、嫌な音をさせながら外すことに成功。力技というわけにはいかないが、わりと雑に扱っても大丈夫そうだ。

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ボタンも取り外す。なんか黒い部品が外れたがどこから出てきたのかわからない事件。

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とりあえず反対側も外す。

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表面のストッパーを外して奥へ押し込むと……

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カクっと折れるような形で取り外せる。

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取り外すとこんな感じ。

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さっそく新しい部品を取り付ける

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オリジナルとは違い左右のボタンがくっついており、突起の形も微妙に異なっている。これちゃんとハマるのか?

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ゴリゴリと押し込んでいくが、心配したとおり全くはまらない。形が若干違うのだから当たり前の話だ。

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仕方なく力技ではめ込んでいく……。


。。


バキッ!

あ……。

やってしまった~。真っ二つ!

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仕方なく外した部品を元に戻す。力技が良くなかったのか、そもそも不良品だったのかはよくわからない。でも明らかにオリジナルと形状が違うんだよな……。

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Amazonで10個くらいセットになっていたのを見て「そんな頻繁に壊れないでしょ!」とツッコミを入れていたのだが、交換時に割ってしまう可能性が完全に抜け落ちていた。

ひととおり埃を吹き飛ばしてカバーを付ける。外すときに比べると楽。

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あ……そういえばこの部品もとに戻すの忘れてた。そもそもどこの部品なんだろう。

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……と、裏を見た瞬間気づく。これ、ワイヤレス接続用のボタンだわ

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もう一回開くのは面倒なのでひとまず無くさないよう仕舞っておく。
そして新たに交換部品を買おうとしたところで、ふと思い立ってボタンの利きを一度確かめることに。

なぜか復活

あれ……なんか直ってる。え?なんで?

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(6番がRB)

その後少しゲームもしてみたが、全くストレスなく快調に動いた。今までの作業は一体何だったんだ!というかなんで直ったの?怖っ!

おわりに

そんなこんなで記事の内容としては全く役立たずという良いのか悪いのかよくわからない結果になってしまった。個人的には箱コンの中身を見れたのはそこそこ楽しかったため満足はしている。
いろいろ考えた結果としては、埃を飛ばしたことで接触が良くなって直ったという結論に至ったが、そもそも埃が入るような構造でもないし、謎が深まりまくりだ。

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とりあえず、今に至るまで全く問題なく動いているためしばらく修理する必要はなさそうだ。外れてしまったボタンもしばらくは放置状態。

とにかく、身の回りのものを分解してみるといろいろ発見があって楽しいので今すぐ工具を買って分解しまくることをおすすめする。

……といったところで今回はここまで。

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