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FP1級実技面接体験記2022.2.5 PART2

※ご注意ください!
以下の内容は実技試験の回答ではありません。
あくまで私と面接官とのやり取りになります。
実技試験の雰囲気を感じてもらうことが主な目的です。

どちらかというと、その時私は何を思ったか、という心の動きまで忠実に再現したつもりですが、半分エンターテインメントとしてお読みください。

私はパート2→パート1の順に受験しました。


問題
以下のURL参照ください

試験問題:2022年2月1級実技試験 | 一般社団法人 金融財政事情研究会 (kinzai.or.jp)


2月5日のパート2の問題の読解タイムが始まる。

まず、パート2だから、不動産分野で専門家だな。

せいの先生式、即メモ作戦を実行。

専門家名もパニックになると出てこないから

一応右下に軽くメモした。

3分くらいメモに時間を要した。

これから問題を見ていく、


問題用紙はA3サイズの色がついた紙で

私は蛍光マーカー使わず、シャープペン🖋

1本で人物や重要そうな所にマーカー引いていく。


X社、Y社の提案ほぼ同じじゃない?

方式も一緒。さんざん、昨日ホテルに缶詰して

不動産のほにゃらら特例の要件を

ほんだ先生のYOUTUBEと自分のノートと

きんざいテキストで確認してきたのに。


この問題のメインは

用途地域の違いを答えさせたいのか。


問題構成は以下の通り


①問題用紙の右上半分に土地の図面

②問題用紙の左側に問題の文章



これらを総合的に読み取れるか。

文章を読み込む国語力、それを図に反映させる。


ふむふむ、甲、乙、丙の土地があり、甲がAさんが

持つ土地で、乙の土地を甲を含めて活用したい

X社提案。丙の土地を甲を含めて活用したいY社提案。


ただし乙だけでは土地の要件が成立しない。

丙の土地も同様に土地の要件が成立しない。

その理由を示せ?


異性二人から貴方はアプローチを受けている。

しかし、どちらも単独だと物足りない。


どっちと結婚すれば

あなたは幸せになれますか的な。

相手方の条件は似たり寄ったりだな。


あれ?

面積が違うのか。あ、なんだこれ?一応

書いておくか、と金額チェック。

どちらも土地が広いのは私の方だから、面積が広い分

利益配分を多くよこせと言いたいのか。


Aさんに聞くこと、は問題の構成から大体わかる。

FPが調べること、は定番だろう。


乙土地だけでは土地の要件が成立しない理由、も

過去問をやっていたからわかる。


問題は丙の土地が否決される理由がわからない。

きっと自分が気づいていない別な視点があるのだろう。


そして次の質問、「X社とY社の提案のうちどちらがいいかを別な観点で捉えて値段交渉するには?」って訳わからん。


聞かれる専門家はもう問題用紙の右下に書いた。何とかなる。


あ、もう時間ですか。読解タイムは

あっちゅーまに終了。


試験室へ案内される。


結論から言うと

私はパート1もパート2も温厚な先生たちでした。

1人が質問、1人が記入スタイルです。


パート2は60代から70代の両方とも男性の先生。

パート1は50代位の両方とも男性の先生でした。


コンコンコン3回ノック。

「失礼します。

Rohanです。

よろしくお願いします」


「はいおかけください」

枕詞も今日の天気はみたいな挨拶もなく、

「早速問題読んでもらったけど、Aさんに聞くことって何かな?」


「まずはこの甲土地を活用したいとのことですが、そうするとAさんは、ここに住みたくなっても、場所がなくなってしまいます。その後Aさんはどこにお住まいになるおつもりなのか」


「次にCさん(息子)は海外にいらっしゃるようですが、この甲土地が実家なわけなので、戻ってきたときに実家が使えない状況でいいのか。そしてAさんが相続後に不動産活用をCさんに引き継ぐおつもりなのか」


「他に聞くことないですか」


「そうですね。Aさんはこの土地を父の相続により引き継いでいます。取得費や取得日がわかるものがあればそれも見たいです。

あと先祖代々の土地を引き継いだ訳ですから、この土地への思いとか、不動産活用にまわしても大丈夫なのかとかですかね」


「じゃあ次にFPが調べることは?」


せいの先生の即メモ作戦が活きる。

現権需公市税提融


「まずは権利関係を調べます。本人が忘れていること等もあるので登記簿謄本や公図、測量図を法務局で取り、所有権、抵当権の確認。次に現地確認として建物、土地の物理的状況、隣地の境界線、近隣状況、道路の接道などを調べます。次に需要の確認と市場調査として、近隣の不動産業者にヒアリングを行います。実際にここにX社、Y社の提案内容の物件が建ったらニーズはあるのか。また似たような近隣の物件はないか。X社Y社の提案内容の妥当性も比較検討します。」


(つらつらと流れるように話す。おそらくこの問題のメインはここではない。次からのポイントな訳だ。そのために残された時間を他で活用したい、自分が読解タイムで理解できなかった点が解決できていない。心の中でそう思っていた。)


「他にないですか」


「はい。公法上の規制がないか、市町村役場の都市計画課で用途地域の制限や都市計画の状況、今後の環境変化などを調べます。さらに税理士と連携し、税法上使える特例があるかどうかも確認します。」

「そうですね。じゃあ次乙土地のみでの提案ができない理由は何?」


「はい。これはこの土地の部分が商業地域と住居地域にまたがっています。大きいのは住居地域の方です。そうすると敷地の過半の属する用途地域の制限が敷地全体に適用されるため、X社の乙土地だけでは、建ぺい率、容積率の要件を満たさないということだと思います。(ニュアンスとしてはこういう発言をしたと記憶)」


「じゃあ丙土地の要件が認められない理由は?」

「えーっと、これがですね・・・」


15分の読解タイムでは見落としていたことを

面接官の先生が、ヒントで誘導していただきました。


「準防火地域とそうでない地域があるよね。そこにそれぞれ耐火建築物を建てたら、それぞれ要件はどうなるんだっけ?」


(応用編の不動産、建蔽率の計算問題じゃん)


「ぷ、プラス20%じゃなくて、プラス10%です。

角地では…ないです」


「そうですね。じゃあ次ね。用途地域制限のグラフ見て。丙土地の建物は何㎡使おうとしているんだっけ」

「(建物の数字覚えていませんが、丙土地の問題文に書いてある㎡を確認し発言)要件に合わないです。オーバーしてしまいます。だから(丙土地)単独で建てられないんですね」

「他にも都合悪い面ないですか?」

「丙土地は上の大きい道路に面していません。もしお店をつくるなら、駐車場の観点から右側の道路だけだと使い勝手が悪いと思います。」


「はい。じゃあ次の質問ね。X社とY社の提案のうちどちらかを別な観点で捉えて値段交渉するには?これはどうですか?」


「これがさっぱりわからなくて、Ⅰ案Ⅱ案どちらを選ぶかは

あくまでAさんのご意向次第でそれを尊重すべきだと思います。利回りの大きい方とか、どちらも甲土地を取り合う形なので条件面をそれぞれにつきつけて比較検討のご相談ですかね。」


「確かにそれもそうですね。でも別な視点から考えられないかな?」


というと面接官は最高のヒントをくれた。


「面積じゃないなら、何か代わりに比較出来るものないですか?」


ミステリ小説でいうところの伏線回収にも

似た閃きが頭をよぎる。


私、さっき書いていたじゃん。

思い出す、数分前に自分の頭によぎったこと…


…面積が違うのか。あ、なんだこれ?一応

書いておくか、と金額チェック。


甲、乙、丙の価格…か

気づいた時には、面接官に断りを入れる前に電卓を素早く叩いていた。そして早口で答える自分に気づいていた。


「Xの提案だと、甲と乙を合算した場合の、甲の金額の割合は25%ですね」

「そうですね。じゃあY社は?」


「Yは、(同じく電卓を叩く。甲÷甲+丙=)42%、そうか。そういうことだったんですね。だからY社の提案のⅡ案の方が有利に交渉できるってことですね」


「そうですね」


合算した全体の金額に対する甲の金額割合で比較する。

これに気づけるかどうか。よくできているなこの問題。


面接官はマスク越しに良く気づいたな、と笑っていた風に見えた。が、それは、気のせいなのかもしれない。


この瞬間、私に名探偵コナン君が舞い降りたのであった。


そしてここでバスケットボール🏀のブザービーターが鳴り響くごとく、ブザーが鳴るも面接官は続ける。


その後私は、専門家をつらつら挙げ、

定番の餃子定食、いや業法に抵触を答え終了。


省略せずに書くと

「では本件事案で必要な専門家をできるだけ多くあげてください」


(忘れると怖いから右下にちょろっと書いてある。今回のケースにあてはまらない専門家は言わない。

ここでのポイントは、〜するのは〜士とは答えない。端的に専門家名だけを挙げていく)


「不動産鑑定士、土地家屋調査士、宅地建物取引士、司法書士、税理士などです」


(次の質問は、「では〜するのはどの専門家ですか?」か、「業法に抵触するからやっちゃだめ質問」

いずれかが来る、心の準備は出来ていた。)


「最後に挙げた税理士なんだけど、例えば個別具体的に税の計算をしてくれと

FPが頼まれたらどうする?顧客からお金あげるから頼むと言われたら?」


「丁寧にお断りします。なぜなら独占業務に違反するからです。」

「何の独占業務なの?」

「税理士法です。FP自身が個別具体的な税の相談にのることは、業法に抵触しますから行えません」


「以上で面接を終了します」


え?もう終わったの?早くない?


その場でフリーズすること5秒くらい。


あ、面接が終わったんだ。

帰っていいんだと理解。


お礼を言って帰るタイミングだ。

「あ、ありがとうございました。失礼いたします」



ヤバい。

パート2全くわからないからの

コナン君が自分に舞い降りて、問題解決。


持ち帰る隙も与えず、

あっという間に面接最後まで終わったぞ。

興奮冷めやらぬ中、ある人の言葉が耳に残っていた。


「パート2からパート1へ行ったとき

パート1でつめられた。答えられなかった。

経験していないから不安になる。失敗してほしくない。」


そうだ。昨晩私もホテルでパート2しか

ほぼ勉強していない。


そして私は周りのフォロワーさんと違い

模擬面接を経験していない。

部屋でぶつぶつ呟いていただけ。


パート1を見直さなくては。

その前に、トイレ休憩いいですか。パート1へ続く。



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