FP1級実技面接への準備編①
2021年の10月25日に、FP1級学科試験の合格が発表された。合格者は2つのルートを迫られる。
1つ目は面接試験で2022年2月のきんざい面接試験。
2つ目は筆記試験で、2022年9月のFP協会の実技の筆記試験。
このFP1級実技試験というのは、①FP1級学科試験の合格者②CFP6科目の合格者、のいずれかしか受験資格がない。私は①であり、学科試験と実技試験どちらも合格して晴れてFP1級技能士となるわけで、実技試験をパスしない限りは、仮免許運転の教習生であり、いつまで経ってもFP2級なのである。
きんざい面接か、FP協会の筆記か、3つの比較
①受験地
きんざい面接試験 東京、岡山、大阪、名古屋、福岡の5択。
実は、学科試験の際に、希望地をマークする。学科試験の合格後に希望地として受験しますか?という案内が来る。
FP協会実技試験
札幌市 仙台市 宇都宮市 東京都 新潟市 金沢市 静岡市
名古屋市 大阪府 広島市 高松市 福岡市 熊本市 那覇市 以上14択。
ちなみに私が住む場所は、M県S市杜王町で、2011年3月11日の東日本大震災も2022年3月16日深夜の震度6強にも何とか耐え忍んだ。FP協会で受験ならば、一番近場の仙台市が有力候補。ただしコロナが落ち着いたら、東京に面接に行き、午前で試験を終わらせ、午後からは有意義に買い物して帰ってくる、そんな理想があった。
②受験料
2022年3月に受験料の値上げが発表された。
きんざい面接試験25000円(2022年2月まで)→次回より28000円
FP協会実技試験20000円据え置き。
おわかりだと思うが、これに新幹線代+前泊のホテル代+食費がかかるわけですよね。軽く5万円超えてきますよね。もしこれ落ちたら、再度受験するから2倍かかる。つまりお金かかるから、落ちるわけにはいかないんだよ、というのが最大のモチベーション。
③受験期間
きんざい面接試験 2月、6月、10月
FP協会実技試験 9月のみ(1年に1回のみ)
現在2021年10月末。9月をターゲットに勉強するのは、さらに長い道のりに感じる。最速合格なら2022年の2月の面接だな。
①〜③をまとめると、私はきんざい面接実技で合格を目指すと決めた。9月までは長すぎるからで神経が持たない。かつ、4月に人事異動の確率が高い可能性がある(と思っていたら案の定異動を命じられる)
まずは問題集を買わなくちゃ、って思いますよね?
実は私は、問題集は、きんざい「FP1級技能検定、実技対策問題集」の赤本(第8版)1択であるが、実は、学科に合格する前から購入していたのです。メルカリで安く売っていたのをみつけて学科に合格する前に、買っていたのです。いずれ学科合格したら読むかも?と思っていたのです。
実は、このシリーズ、2021年の10月頃に、2019年版の紫本が出て、年末には2020年版の緑本が出ました。紫本は赤本と内容が被るのでスルーして、私は赤本の延長となる2020年版の緑本は購入しました。
最初に写真のようなタグづけを行うことをお勧めします。問題集を読めばわかりますが、問題が進むと「生命保険の活用 第〇問解説参照」みたいになっているが、どこからが第〇問かが把握しにくいため、受験生は自らタグづけを行うのである。私はパート1は赤色、パート2は青色で気を使ってタグ付けを行った。2020年版も同様に行った。タグ付けを行うと、勉強している風に見える。風にみえるが、実際は、まともに読んでいないし、勉強もやった気になって、やっていない、それが夏休みの宿題を最後の日にやる私なのである。
赤本を最低3周とか聞かされるが、問題を1題読むだけでも、ヒーって感じになった。こんなの口頭で自分がすぐ答えられるイメージが全く沸かない。それがきんざい面接への絶望感であった。きんざいのFP1級合格ターゲットのテキストに最初に触れた頃のデジャブ(既視感)である。
面接試験はパート1が相続。パート2が不動産分野である。すでにFP1級の学科試験から時間が経過すると、忘却しつつある知識ではあるが、学科のテキストで不動産、相続の分野を再度読み直す。次に問題集(赤本)の最初のページに書いてある「合格へのアドバイス」を読むとある程度ターゲットは絞れてくる。面接試験の良い例がこう書いてある。
想像してほしい。あなたの目の前にはたくさんの知識の棚がある。それはFPの知識の棚である。棚の引き出しの中身、一つ一つに書いてある内容が正しい内容か、そうでないのか、を当てるのが、学科試験である。それに対し、実技試験というのは、棚の前に立ち、どの棚の引き出しの知識を使って事例の問題を解くのか?が問われる試験であると書いてある。学科は問題はこれです。正しいか間違いか。面接はそもそもこの事例の問題は何ですか?そしてその解決方法は何ですか?それを答えさせる訳である。
なるほどなー。それって知識を事例と結びつけるってことか。つまり想像力とアウトプット力が問われる試験である。
事例によって、聞かれる部分が決まっているところと、決まっていない部分もある。そうすると、まずは共通して決まっている部分を覚えていく。パート2の不動産なら、FPが前もって確認する事項、せいの先生の即メモ作戦でいうところの、「現権需公市税提融」は何を表して、どの順番で具体的に何を確認するのか?とか、専門家名を挙げて、何をする人なのか?他の専門家とどう違うのか?を理解している必要がある。
例えば、「建物の滅失登記を行う人は誰ですか?」
→×司法書士 〇土地家屋調査士
では「土地家屋調査士と測量士の違いは何ですか?」
→土地家屋調査士は、土地の境界、用途をはっきりさせ登記ができる。それに対して、測量士は測量をするだけで、登記ができない。
これらの知識は、学科試験勉強時には深堀りして知らないと出てこない。また、権利確認の後に現地確認の意味がわからないと、一体何のために現地確認を行っているのか?がわからなくなってしまう。
また、この時点では、どのように答えるかも載っていない。
例えば、「この事例の専門家をできるだけ多くあげてください」
→ この質問の回答は、「建物の滅失登記を行うのは、土地家屋調査士」と答えるのか。それともただ単に、「土地家屋調査士」と答えるのか。ガパオライスさんのスタンドFM(https://stand.fm/channels/60488189e6747bcbc8615479)
では、前者のような回答をしていたが、試験では後者のように専門家の名前だけシンプルに告げるのが良い、というのが後になってわかる。まず面接時間が12分しかないので、端的に答えざるを得ない。端的に答えて質問が来たら、それに答えるという中身なのである。
以上は事前準備ができる知識であり、それらをツラツラと話せるのは準備できるが、この事例は~特例だから、この事例では使える?使えない?などは事例ごとに読み解いて判断していく必要がある。勿論15分の読解タイム中に問題文を読み、事例の質問に答える準備をして、12分の面接に臨まなくてはならないのである。
ガパオライスさんがスタンドFMでFP1級の模擬面接を公開しており、一通り聞き終わったのが、年末位だった気がする。つまり赤本を読んでも、試験で何が具体的に聞かれ、どういう質問が来るのかが全く想像できなかったのである。ミーさんとmokumokuさんが講師のtwitterのスペースもこの頃から行われていたので聞かせてもらった。これが私にとって大きなヒントになった。そして、FP1級の体験談が、私が今ここで書いてあるnoteという所に広がっているではないか。実際にこういう質問をされた、とかは受験生にとっては貴重な情報であるが、あまり見られていない感じだ。そりゃそうだ。受験生は毎回平均1000人。そのうち8割が合格。2割が落ちる。ということはこのnoteは、1000人の中の何人かというマイナーな方向け。受験料が高いのもこれに起因しているのだろうな、と勝手に思っていた。
1級面接の試験の質問で、どういうことが聞かれるのかが明確になったし、自分で発言を端的にまとめるってこういうことか、というのがわかってきた。
ただし赤本は圧倒的に読み通し切れていなかったので、まずは事例を読むこと。そしてわからないなりに、無理にでもノートに断片をまとめる作業を行った。おかげで、年末も年明けも休ませてくれなかった。相変わらず会社の会議室を土日に使わせてもらう日々であった。
(面接準備編2へ続く)
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