見出し画像

Longrow (ABV 46%)

元々Longrowは1800年代に設立され約70年後に閉鎖となった蒸留所です。
Springbank蒸留所の隣で操業していたこともありSpringbankにとっても縁のある蒸留所。
その証拠に1900年代後半にSpringbankが初めてピートタイプの原酒を手がけた際に実験と検証を経てその約10年後の1985年にLongrowという商品名でリリースをしています。
もちろん1800年代のLongrowがこのレシピだったのかは不明ですが、想像を駆り立てられるのは面白いですね。

麦芽工程は全てSpringbank蒸溜所内にて行われており、重労働のフロアモルティングで仕込まれた麦芽をピートで48時間焚いて乾燥させています。
ちなみにSpringbankは2.5回蒸留、Longrowは2回蒸留で直火式です。

香りは若さのある灰を纏ったピートとアルコール臭、レモン系の柑橘、バンクらしい潮っ気。
元気ですね。
味わいは口当たりから潮っ気とスパイス、中間に少し甘い蜂蜜とバニラがくるとピートが元気良く出てきた後に、余韻のピートとバニラが続きます。
加水すると香りは更に乾いたススのようなピートになり柑橘が弱くなり甘味が出てきます。
味わいは口当たりのトゲがだいぶ弱くなり終始甘みを伴うようになります。一言で言うとまろやかですね。

ロックにすると香りはそのまま弱くなります。
味わいは更に甘味が強くなりスパイスも強くなります。
潮っ気もしっかり残ってます。

なんだかんだでやはりベースはバンクでそこにピートを多めに炊いたタイプです。
このLongrowはNASですがストレート/加水/ロックでそれぞれ楽しめるのは凄いですね。
しかも美味しく飲める。
個人的には加水とロックが好きでした。
マレーシアでは比較的手に入れやすいので常飲酒候補です。

さよなら@2024年3月
ほぼロックでした

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?