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Presentation of Works by Benesse Prize Artists in collaboration with Singapore Art Museum ベネッセハウスミュージアム 新展示作品

 シンガポール・ビエンナーレのベネッセ賞受賞アーティストなどの作品展示が、2024年6月15日よりベネッセハウスミュージアムで行われております。

 シンガポール・ビエンナーレを主催するシンガポール美術館との協働で、ベネッセハウス ミュージアムの空間にあわせて、パナパン・ヨドマニーの第11回ベネッセ賞受賞作品(2016年)、ズル・マハムード(2016年福武總一郎特別賞)の近作、第12回受賞(2019年)のアマンダ・ヘンがベネッセアートサイト直島を訪れて直島の人々の協力のもと制作した新作、第13回受賞(2022年)のヤン・ヘギュの代表的な彫刻作品が展示されています。

 またペインティングルームでは、ミュージアムの主要コレクションのジャン=ミシェル・バスキアやサイ・トゥオンブリーなどの作品も改めて展示されています。

 今回の作品を新しい空間で改めて鑑賞したファーストインプレッションは、作品から打ち出されるメッセージが強く明瞭になったものが前より多いと、私的には感じました。

一見何も内容に見えますが・・・
スピーカーから何本もの線が空間に張り巡らせれています
展示空間上部から
今までとはガラッと雰囲気が変化した展示空間
様々な角度で作品を観ることで見えることがありますね

 なお来年2025年春に開館する「直島新美術館」では、日本も含めたアジア地域のアーティストの代表作やコミッション・ワークを中心に展示・収集するとのことで、ベネッセアートサイト直島ではよりアジアのアーティストの作品が増えていくのではないでしょうか。

ちなみに「直島新美術館」の地上階北側にはカフェが設置され、瀬戸内海を望むテラスからは豊島の全体像が綺麗に見えるだろうことを一番期待しております。

直島新美術館(左奥に見えるのが豊島)

 ベネッセアートサイト直島が、直島との出合い瀬戸内海の島に世界中の子供たちが集える場を作りたいとの思いを抱いていた福武書店の創業者福武哲彦さんと、直島の南側一体を清潔で教育的な文化エリアとして開発したいとの夢を描いていた当時の直島町長三宅親連さんの出会い(1985年)から始まったとすると、来年2025年で40年となります。

 そんな年に開館する「直島『新』美術館」は次のベネッセアートサイト直島の「新」しい方向性を示すものになるのではないかと、まだ観てもいないのに勝手に想像しております。

 そしてベネッセハウスミュージアム(安藤忠雄氏設計)は1992年に開館したベネッセアートサイト直島の初期の美術館ですが、私的には、ベネッセアートサイト直島の原点を感じられる美術館であり、直島で一番好きな美術館でもあります。

 直島新美術館開館するまでの間に、ベネッセハウスミュージアムをこれを機にじっくりと鑑賞されることをお勧め致します。

【開催概要】
会場:ベネッセハウス ミュージアム

主催:ベネッセハウス ミュージアム(株式会社ベネッセホールディングス)

共催:シンガポール美術館

展示作家:
アマンダ・ヘン(Amanda Hengシンガポール)
ズル・マハムード (Zul Mahmodシンガポール)
ヤン・ヘギュ (Haegue Yang韓国/ドイツ)
パナパン・ヨドマニー (Pannaphan Yodmaneeタイ)

【開館情報】
会期:2024年6月15日(土)―2025年1月5日(日)
開館時間:8:00〜21:00(最終入館20:00)
休館日:年中無休
鑑賞料金:1,300円(Valley Gallery 含む)

「Presentation of Works by Benesse Prize Artists in collaboration with Singapore Art Museum」

ヤン・ヘギュ Haegue Yang
ズル・マハムード Zul Mahmod
アマンダ・ヘンAmanda Heng
パナパン・ヨドマニーPannaphan Yodmanee

「ベネッセ賞」は1995年、福武書店からベネッセコーポレーションへの社名変更を機に、私たちの生きる時代や社会・環境に問いを投げかけ、「Benesse=よく生きる」の考察につながるような作品づくりの可能性が期待されるアーティストの顕彰・支援を意図して、ヴェネツィア・ビエンナーレにおいてスタートしました。

11回目となる2016年にはアジアに移行し、2022年までの3回にわたりシンガポール・ビエンナーレの参加アーティストを対象に授与してまいりました。
本展示は、こうして選ばれた第11回から第13回の受賞者の作品を、シンガポール・ビエンナーレを主催するシンガポール美術館との協働により紹介するものです。
「ベネッセ賞」の発足から30年を迎えようとしている現在、改めてより多様な視点から「よく生きる」について考える場になることを願います。

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