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「ゼロカーボンゴー」が世に出るまでの開発秘話

株式会社アイリッジ取締役の渡辺智也(わたなべともや)です。
※Twitterもやっています!

前回、新サービス「ZERO Carbon GO!(ゼロカーボンゴー)」の紹介をしました。
でも、すんなりとビジネス化できたわけではなく、様々なトライ、紆余曲折があったので、今回は少しだけ、その開発秘話をお話しします。

<目次>
1.最初の壁「なぜ、アイリッジがカーボンニュートラルを仕掛けるのか」
2.二つ目の壁「名前、どうする?」
3.「ZERO Carbon GO!」で描く未来

1.最初の壁「なぜ、アイリッジがカーボンニュートラルを仕掛けるのか」

構想を抱いてから何ヶ月か後、アイリッジの役員会で「カーボンクレジットに関するビジネスを立ち上げたい」とプレゼンをしました。
すると、取締役の皆さんからは「なぜ、アイリッジがカーボンニュートラルに関するビジネスを行うのか」といった問いが投げかけられました。
「アイリッジが今行っているビジネスに、一体何の関係があるのか?」という、至極当然な問いです。

確かにアイリッジはこれまで、アプリを中心としたマーケティング支援を行う会社として様々なサービスを提供してきました。
また、通常の企業であれば、CSR関連部署や経営企画、IR、財務担当がカーボンニュートラルに関連した業務を担当していますが、我々のビジネスは現在、マーケティングやIT部門にアプローチしており、その点には違和感があるかもしれません。

でも、私はアメリカでカロリー表示が社会に受け入れられていることを目の当たりにした経験から、消費者自体がサステナビリティという概念についても気にかけるような時代に入りつつあるのではないか、そしてそのことへの貢献が可視化されることが、行動のインセンティブにつながることもあるのではないか、という思いがありました。
つまり、企業の「マーケティング」として活用できる余地が多分にある、と思ったのです。

サンフランシスコのスターバックスではメニュー表にカロリー表示がされています

そこで、アイリッジがこれまで培ってきた「アプリを使ったマーケティング支援」の軸で、あらためてカーボンクレジットに関するビジネスを表現し直そうと決めました。
当初は、単なる「カーボンクレジットの売買」のビジネスだけだったのですが、そこに「マーケティング施策に活かすためのシステム開発やプロモーション支援」といった要素を加えたわけです。

2.二つ目の壁「名前、どうする?」

アイリッジらしいアプローチが認められ、事業化することが決まりましたが、次に待っていた壁は例によって「名前、どうする?」ということでした。
名前が、サービスの内容を端的に表していれば、説明が不要になりコミュニケーションコストは下がります。
逆に、サービス内容がわかりにくければ、説明がしっかりと必要になりコミュニケーションコストが上がることになりますから、“名づけ”は非常に重要な仕事なわけです。

オリジナルの場合、ユニークさは表現できますが、名前からは何も想起できず、コミュニケーションコストが高くなってしまう可能性がありました。
テスト的なスタートでもあり、大々的にCMなどの告知活動の予定をしていなかったこともあり、できるだけコミュニケーションコストを下げる意味でも、既存の言葉を組み合わせる方向で検討しようとなりました。
また、カーボンクレジット市場は、全く新しいモノであるため、なお一層、わかりやすい名称の方が良いよね、ということもありました。


こうした背景から、
・サービス名称として「ZERO Carbon GO!(ゼロカーボンゴー!)」、
・マーケティング施策に活かすシステム名称として「ZERO C plugin!(ゼロシー・プラグイン!)」
と名づけました。
2050年のカーボンニュートラル実現に向け、「カーボンをみんなでなくしていこう!」という想いをストレートにネーミングに。“みんなで取り組む”姿勢と、明るい未来に“向かっていこう”という勢いを「GO」と「!」に込めているのと、ECサイトなどすでにあるウェブサイトに“後から組み込める”という特徴を「プラグイン!」に込めています。

3.「ZERO Carbon GO!」で描く未来

「ZERO Carbon GO」を立ち上げるにあたって、なぜ私たちアイリッジが取り組むのか、というステートメントもまとめました。
キーワードは、「テクノロジーで、“環境にいいこと”を 社会実装するために」。

これから先、消費も移動も経済も、止めるわけにはいかないけれど、 でもだからこそ、できるだけ地球に負荷がかからないようにしたい。
そんな時代のニーズが増えていくと思います。
思い起こせば、アイリッジは生活者と企業をアプリでつないできました。 
これまでに培ってきた技術力と知見を今度は、ニッポンのGX推進に活かしたい、と思っています。 
環境への配慮を、もっと身近でカンタンにしたい。

これまで、環境への配慮やカーボンニュートラルは企業が取り組むものでした。
でもこれからは、私たち一人ひとりにもできることがあるのではないか、その取り組みがより身近な形で進められるように、「ZERO Carbon GO」も広めていきたいと思っています。

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