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「ゾーン」状態を意図的に作り出せる場

株式会社アイリッジ取締役の渡辺智也(わたなべともや)です。
※Twitterもやっています!

前回、OMO店舗のこれからの挑戦として、本当の顧客体験を追求する視点を持つことが大切で、そのためには小売店以外での「体験」に着目する必要がある、ということをお話ししました。
早速、20年以上前にはうまくいかなかった「瞑想」を取り入れた体験をしてきましたので、レポートしたいと思います!

<目次>
1.Medicha(メディーチャ)に行ってみた
2.Medicha(メディーチャ)の黒い部屋と白い部屋
3.音に意識を向けたら「ゾーン」がやってきた

1.Medicha(メディーチャ)に行ってみた

今回お邪魔したのは、南青山にあるMedicha(メディーチャ)。

https://medicha-jp.com/

ここは、“自分に余白をつくる贅沢な時間-The Sweetness of Doing Nothing-”をコンセプトとした、メディテーションにアートと煎茶文化を融合した没入空間…らしいのですが、WEBサイトを見ただけだとどんな場所だかさっぱりわかりませんでしたので(笑)、実際に行ってみることにしました。

そもそもMedichaの存在を知ったのは、先日お邪魔したMeetz STOREで紹介されており、一緒に視察に行った友人が何度か訪れたことがあるユーザーだった、という縁。
南青山という場所にも縁がありませんし(笑)、瞑想は20年以上前にアメリカ留学していた頃見よう見まねでやってみたものの、いまいち体感が得られず、普段の自分だったら決して近づかなかったと思います。
そう思うと、「新しい体験」というアンテナが今、立っているということかもしれません。

表参道駅から5分程度、大通りから1本入った静かな裏通りに入口があります。高級ブランドが立ち並ぶ路を進むのですが、実は卓球の試合前に予約したため、危うくジャージで行って気まずい思いをするところでした。危なかった…。

2.Medicha(メディーチャ)の黒い部屋と白い部屋

Medichaは、その日の心身の体調によってプログラムを選択することができます。
プログラムは4つのステップに分けられていて、ステップごとに異なる部屋をめぐり、感情や思考をデトックスする、トータル80分のメディテーション体験が得られます。
(最初は「80分なんて長いなぁ」と思っていたのですが、あっという間でした。その理由は後ほど。)

Medichaの入口、ここから先は写真が取れないので想像で

荷物を預けた後、まず薄暗い部屋に案内されます。
無機質な部屋なのですが、壁は手塗りのような風合いで、無機質なのに温かみのある、不思議な空間でした。
さながら村上春樹の小説の世界観のようで、日常生活の中に不可思議なことが起こる…そんな予感をさせる部屋にまず驚きました。
その部屋で、Medichaの説明やプログラムの紹介、ステップの解説を受けます。

次は、真っ白に統一されたミニマルな空間と、暗闇の中で星空に包まれるような空間を、自分のペースで行ったり来たりします。
私の場合、少し身体が緊張しているなぁと感じたので、リラックス状態を得てから始めたいと思い、暗闇の部屋(黒い部屋、と呼びます)からスタートしました。
入った瞬間は真っ暗で、「あぁ、釣りに行く日の朝、夜が明ける前みたいだな」と感じているうちに、目が慣れてきて、星空のようなライトを見つめたりして、リラックス状態になります。
心地はよいのですが、ちょっと飽きてきたなぁ、と思ったので、真っ白な部屋(白い部屋)へ移動。
この白い部屋が…とにかく不思議でした。
明るいライト、真っ白で境目がどこなのかもわからない部屋に、「長くはいられないなぁ」と。
まぶしくて目を細めているうちに、視線が一点に集中しはじめ、感覚が研ぎ澄まされるように感じました。

本当は黒い部屋と同じくらいの時間、白い部屋にも居たかったのですが、5分程度でギブアップ。黒い部屋に戻ります。
そうしたら、不思議なことに、白い部屋のおかげで黒のコントラストが強くなるからか、1回目よりも2回目の黒い部屋のほうがリラックスモードに入っていく深さが違うように感じました。
10点満点だとしたら1回目の没入度は6点、2回目は8点、と得点が上がっていく感じ。
このあたりは、まさにサウナと水風呂を行ったり来たりして、その落差からととのっていく感覚と似ているかもしれません。
黒い部屋はキャンプなどで体感することができそうですが、白い部屋は得難い場所だと思います。

3.音に意識を向けたら「ゾーン」がやってきた

30分、黒い部屋と白い部屋を行ったり来たりした後、内面を整える「Guided Meditation」というステップへ。

・My Core(前向きな気分に整えたいとき)
・Clear(思考や感情を整理したいとき)
・Feel the Sound(カラダもココロも脱力したいとき)
・Loving Kindness(自他に優しくしたいとき)
・Reset(感情を受け流したいとき)
・Visualize(目標に向けて気分を高めたいとき

この6つのプログラムから選べるのですが、今回はFeel the Soundを選びました。
「嫌な音、気持ちのよい音、いずれもそのまま感じてください」といわれたので意識を向けていたのですが、流れてくる音は本当に様々。
ガラスをこするような音に「いやだなぁ」と思うと、その音に意識が集中してしまって、より不快な気分になることに気づきました。
良い・悪いということを考えずに、気持ちよい音も悪い音も、そのまま右から左に流す感覚を意識していくと、どれかの音に集中しているわけではなく、全部の音を聞いている状態に。
その時、ぞくぞくと震える感じがあり、「あぁ、これがきっと『ゾーン』なんだろうな」とぼんやり思ったのです。

卓球の試合でも、人がいて、ラケットと台があって…という全体を意識しておきたいのにもかかわらず、ボールだけに集中してしまい、いいプレーにつながらないということがありました。
おそらく今回体験したゾーン状態になると、視野を広く持ちながらもボールがゆっくり飛んでくるような感覚になるのだろうな、と。
「集中するってこういうことか」というのを身体で感じた瞬間でした。

なんとその日の試合は、この体験が功を奏したのかわかりませんが、勝ち越せました!
なかなか面白い体験だったので、1~2カ月に1度、時間を確保して行ってみたいと思います。

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