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9月13日中日vsヤクルト戦について

様々な意見でネットも沸き上がりましたが、NPB側から二塁塁審の不手際について説明もあり一段落しました。
そこで今後の為にも今回の件についてもう一度考えてみたいと思います。

守備側検証⑴

一塁手福田は一塁の判定がセーフというのを確認した上で京田にベースを踏めと指示しているのに京田は挟殺プレーを続けた。堂上も同様に川端のニゴロで4-3-6TO※ の併殺を試みたにもかかわらず一塁塁審の判定を見ていなかった、或いは見ているのにその後冷静な判断ができず挟殺プレーをしてしまった。この時点では京田と堂上の行動に疑問符が付く。※TOはタッチアウト

守備側検証⑵

京田はその後福田からの指示で自信なさげに二塁ベースを踏み封殺をアピールしたが二塁塁審がジャッジしなかった(見ていなかった)。この時なぜか一塁付近にいた堂上がボールを寄こせと手を上げて京田にアピールしている。その後挟殺が再び始まり三塁走者が本塁へ突入しタッチアウトとなる。
ここで大事なのは二塁の判定はなくとも ※(注1)一塁セーフの上でプレーが続いているので、二塁ベースを踏んだ時点で一塁走者の二塁封殺は完結しているという事。

そこで映像から各選手の立場になって考えてみる。
福田「一塁セーフだ!京田、何やってんだベースを踏め!」
京田「あれ?一塁アウト?セーフ?あ、福田さんはベース踏めって言ってる。踏めばいいのか?よし。え?堂上さん手を上げてるぞ?違うのか?」
堂上(終始一貫、挟殺でいいと思っている)

堂上が終始挟殺を選択したのなら一塁はアウトという前提になるのだが、それならば三塁走者をアウトにしたときゲームセットになるので自然とガッツポーズなり喜びの感情が出るはず。しかし映像を見る限りそんなことは全くなく依然何が起こってるのかわからないという感じだった。
別の見方としては、二塁の判定がなされていなかったため堂上は挟殺プレーを続行しようとしたとも取れる。それは判定がはっきりしないのなら二塁封殺の真偽は別にして走者にタッチさえしてしまえば確実にアウトにできるから。しかしそれならばそもそも一塁セーフの判定を見ていないという前提になるので、4-3-6TO の併殺を狙っていた当事者の行動としてはどちらにしても理解不能で、結局は堂上が一番状況がわかっていなかったと言える。

攻撃側検証

一塁走者は一塁の判定は見えていないし、なおかつアウトセーフ関係なく守備側が挟殺を続ける限りアウトにならないように逃げるのは当然の事。
次に三塁走者の本塁突入についてヤクルト側は試合後
「二塁判定があれば.....」
というニュアンスのコメントを残していたが、これは一塁の判定を確認していなかった三塁コーチにも責任はあり、確認していなかったからこそ走者の突入を制止しなかった(映像で確認)のだから、二塁判定の有無は関係ない。何故なら一塁走者がスリーアウト目と考えたから突入する訳でツーアウト目だと考えているのなら余程の隙が無い限り三塁走者は絶対に動いてはいけない。
だから三塁走者は一塁はアウトというみなし判断でプレーしたことになる。

まとめ

この一連のプレーは
⑴堂上が併殺を取れなかったところから始まった中日側の守りのミス
⑵一塁がアウトセーフどちらであれダラダラ挟殺をした中日のミス
さっさと一塁走者をアウトにしていればややこしくなかった。
⑶京田が二塁封殺をアピールした時点で一番冷静だった福田は強い態度でプレーを止めるべきだった。そして二塁塁上で京田はじっとしていればよかった。
⑷中日がこの混乱の中でこれだけのミスをしていながらたった一つだけやらなかったのがプレー中の送球や捕球のエラー。最後の堂上の本塁送球も暴投していれば同点だった。中日は沢山の無駄なプレーの中、そのエラーが無かったのは本当にラッキーだったと言える。

このようにほとんどが中日側のミスにもかかわらず結果的に実害はヤクルト側になってしまったことを考えると、一番のチョンボは打者走者がアウトだったとみなしてプレーした三塁走者の古賀(或いは三塁コーチ)ではなかったかと思う。二塁塁審の判定云々ではなく判定の順序として一塁のアウトセーフで次のプレーの選択肢が決まるのだから、二塁塁審のノージャッジを基準に動いたヤクルト側のミスなのではないか。
じっとしてれば二死1,3塁で攻撃は続行できた。
このようにプレーが混乱しているときの選手側ははっきりしている事実のみを基にプレーするしかない。この場合は一塁セーフが唯一の事実なのでそれに基づいてプレーすればいい。リクエスト制度があるのだから異議はボールデッド後に言えばいいのだ。
今はリクエストの事も頭に入れてプレーしなければならない。確固たる自信があるのならプレーを止めてリクエストに委ねる事も必要だ。
今回のプレーで中日側が得をしたように見えたのはただただツキがあっただけに過ぎない。
やることを確実にやるか怠るかでリクエストにより判定は覆ることもある時代なので、今一度リクエストを見越したプレーをする選択肢も頭に入れておかないといけない。

最後に提案なのだが
瞬時の判断による判定のリクエストは回数があってしかるべきだが、今回のような明らかな誤審やジャッジの確認の場合、万が一リクエストを使い切って確認できないなどという事態が無いようにこのような場合は回数に入れないようにしてほしいと思う。
今回の与田監督のリクエストもその回数に入れてるのか否かの説明がないのではっきり決めておくべきだと思う。
もう一つ。
映像確認はMLBのように第三者が行うべきで判定の当事者が密室でやるというのは公平性に欠ける。MLB式にやるのか、そうでないなら映像確認時の音声を流すとか透明性を示してもらいたい。
このままでは審判に対する不信感が募るばかりでなので、審判の威厳がこれ以上損なわれることのないようにするためにも、NPBは改革に向けて行動してほしいと願うばかりです。

最後までありがとうございました。

※(注1)
もし今後同じようなケースがあった時(無い事を願う)、攻撃側がリクエストするならば一塁がセーフではなくアウトではないか?というリクエストだ。万が一アウトの場合、二塁封殺にはならないので挟殺でタッチアウトにならなかった一塁走者は生きる事となり、二死2塁または1塁で再開できる。
リクエストは自チームに有利になるようやればいい事なので、これからもいつもとは逆の要求をするリクエストも考えておかなければならないと思う。


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