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   巨人、交流戦に向けて

1. パ・リーグ優勢

毎年言われるパ強セ弱。事実セ・リーグが勝ち越したのはこれまでたった二度だけ。優勝も巨人が二回、ヤクルトが一回のみ。
なぜこんなに差が付くのか……。
よくセの野球パの野球という表現をする方がいるが私は関係ないと思っている。唯一違うのはDHの有無だけ。
そもそもセ・リーグ用パ・リーグ用でドラフトなどしていないし、セパでトレードも行われるわけなので野球が違うなら適応などできないはずだ。
千賀はセに行っていても千賀だろうし、菅野はパに行っていても菅野なのだ。
ただ戦い方の面で考えた時、理由の多くにDHの使い方について挙げられることも多いが、ここが本当に謎というか不思議な点であるのは間違いない。
セの本拠地ではDHは使えない。セはいつも通りの野球、パは投手が打席に立つといういつもと違う野球を強いられる。逆にパの本拠地ではパはいつも通りの野球、セは投手が打席に立たないいつもとは違う野球だが、打者が一人多い状態で臨めるので一見セが有利に見える。なのにビジターでのセの成績は分が悪い。
気持ちの面ではどうだろう。
パはビジターの時、打席に立つ投手に過大に期待はしないはずだ。
だからバントだけでも決めてくれればいい、というように考え方のベクトルがシンプルに働く。
反面セはビジターの時、DHに起用した選手にいつも以上の期待をかけていないだろうか?打ってくれるだろう、打ってくれと、願ってしまう。
DHに指名された選手も打つのみに限定されるためいつも以上の重圧もかかる。
そしてファンの間で毎年言われるのが、〇〇は守備が不安だからDHで使ってその代わり○○が使えるから強力打線になる、と。
しかし思った通りになったためしがない。
要するにDHが使えるからと言って打撃重視になっても所詮打撃というのはあてにならないものであり、セが無理やりDHのあるパ・リーグの野球を急にやろうとしてもマッチしないのだと思う。
これが前述のセとパの違い、DHの有無なのではないか。
DHがあるからと言って決して有利に働くわけでもないのだ。

2. 投手のローテーション

交流戦で唯一勝ち越しているのは巨人だけ。
この事を私なりに考えてみたのだが、先発投手のローテーションに視点を当てて考察してみた。
交流戦はきっちり6連戦で三週間18試合行われる。
隔年ホームビジターで行われるのだが日程の詳細までは調べていないので何とも言えないが、表ローテと裏ローテできっちり回ることが想定されるので火水木、金土日、それぞれどのチームと当たるかで結構勝敗は左右されるのではないかと考える。この事を考えてもやはり6人の先発投手がしっかりしているチームの成績が優秀なのではないかと仮説が立つ。どのチームと対戦しようとも6人の投手の質が高ければ関係ないことになる。
ここが他のセ・リーグチームとは違う巨人の強みなのではないかと考えるのである。
サンプル数は少ないのだが
05年と06年の交流戦はホーム&ビジターで現在の倍、216試合行っている
その対戦成績は
05年セ104勝ーパ105勝ー7分
06年セ107勝ーパ108勝ー1分
ほぼ五分なのである。このことから考えてもホームだけビジターだけという偏った戦いだと先発投手の質の差が出るが、ホーム&ビジターでやればちゃんと成績も均されるのではないかとも考えられる。

3. まとめ

今年の巨人は両外人の守備不安があり当然DHが使えるビジターでは有利だと考えられるがそれでも143試合中たった9試合の事。
この9試合の勝敗は当然ペナントレースの結果にも反映されるが、交流戦後も守備の不安は解消されるわけではないので、この9試合の持つ意味はとても大きくなるのではないだろうか。
そして何よりも前項で述べたように先発投手陣の役割が大きいと思うので
現時点で少し苦しくなっている先発投手のローテーションの動向が気になるところだ。
交流戦Bクラス(7位以下)の時は優勝を逃している巨人。
果たして今年はどんな戦いになるのか。

追記:交流戦は何とか五割で、などと言うチームは交流戦で失速する。




巨人は顕著に交流戦の成績がシーズンに反映している。
交流戦でBクラス(7位以下)だった年には優勝していない。


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