それでも生きる
2023年はたくさんの辛い出来事があった。
2月のトルコ・シリア地震で、友人を25人失った。
9月のモロッコの地震で、以前ボランティアしていた村が被災した。
10月のパレスチナとイスラエルの衝突で、友人たちが殺し合い、罪のない人々が命を落とす、憎悪に満ちた救いのない世界を見た。
何度も思考が揺れ、感情がどよめき、心が崩れ落ちそうになった。
奈落の闇が私を誘う。虚無が全身にまとわりつく。人生の無意味さを感じ、精神が死の側へ傾き始める。
「無意味な人生に対し、唯一合理的な行いは自殺しかないのではないか」
だけど私は生き続ける。
運命が私の人生を弄び、死の底へ私を誘い出そうとしても、私は決して屈服はしない。
アフリカの砂漠で見た日の出の美しさ、レバノンで見たバールベック遺跡の雄大な建造物と人類の叡智、そして、赤の他人だった二人が、互いを隔てていた壁を取り払い、親しみを感じ、一体感を覚えるあの瞬間を、私は知っている。
だから、どれだけ人生の無意味さ、不条理さを感じたとしても、それでもなお、生きていることの素晴らしさを私は否定できない。
今年もたくさん辛い出来事に見舞われるかもしれない。時に死にたくなるかもしれない。
だけど大丈夫。雲の後ろにはいつだって太陽が控えているから。
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